本記事では、訪問介護|特定事業所加算の体制要件のうち“文書等による指示及びサービス提供後の報告”にフォーカスして解説します。
主なポイントは以下のとおりです。
- 5つの利用者情報(前回のサービス提供時の状況等は必須)を文書で指示・報告。
- 訪問時の“指示と報告は毎回必須”だが条件により一括指示と一括報告も可能(サービス提供責任者の不在時、同一利用者の同日複数回利用、同一ヘルパーの訪問など)
- 訪問時の指示と報告事項は“文書”で保管。
実際の事例も交え、指示・報告の手段を検討してみたいと思います。業務効率を高めるヒントになれば幸いです。
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5つの利用者情報(前回のサービス提供時の状況等は必須)を文書で共有する。
- 5つの利用者情報の指示・伝達の具体例
-

【参考:介護制度改革information vol.80 平成18年4月改定関係Q&A(vol.2) 5つの利用者情報とは、以下の情報を示します。
- 利用者のADLや意欲
- 利用者の主な訴えやサービス提供時の特段の要望
- 家族を含む環境
- 前回のサービス提供時の状況
- その他サービス提供に当たって必要な事項
上記のうち「4.前回のサービス提供時の状況」は必須の伝達事項となっており、画像の参考様式にも組み入れられています。
言い換えると、サービス提供責任者(サ責)は「前回のサービス提供時の状況」を把握し、それを踏まえた指示を“文書”で伝達する必要があります。
例えば、UTI(尿路感染症)で発熱し、水分摂取を促すよう主治医より指示が出ていたとします。その情報をヘルパーAが把握し、サ責に報告。
その後、サ責は翌日のサービス提供時にヘルパーBに情報を伝達し、水分摂取の指示を出す。
上記のような場合が考えられます。
その他の情報は適宜、伝達して共有することで要件を満たせます。
- 利用者情報の報告を受け、指示を出す手段を検討する
-
業務効率性 情報の伝達性 導入のしやすさ セキュリティリスク 文書の手渡し ✕ ◎ ◎ 文書の紛失対策 FAX △ △ 〇 FAX番号のミス メール ◎ 〇 △ 端末の不正利用 SNS(LINEなど) ◎ 〇 △ 端末の不正利用 利用者情報の報告を受け、指示を出す手段は事業所に一任されています。例えば、以下のような方法が示されています。
- 文書の手渡しによる伝達
- FAXによる伝達
- メールやSNSによる伝達
上記の「利用者情報の報告を受け、指示を出す手段」を4つの視点から考えてみます。
まとめると上の表のように一長一短だと分かります。
LINEなどSNSやメールが最も効率性が高いと考えられますが、端末の不正利用や不慣れな方も居るため、導入には業務指導とセキュリティ対策が必要です。文書の手渡しは口頭による指示と報告も加わるため、伝達性の観点からは優れています。各事業所の状況に応じて「SNS +電話報告」など介護の質と業務効率を検討した手段が必要です。
注意点として、口頭だけによる指示や体調不良時などに限定した指示では要件を満たせません。
サ責の一時的な不在時などを除き、訪問介護サービス“毎回”の文書による指示と報告が一定の条件を除き必須である点は押さえておきましょう。
文書による指示と報告を「まとめて」よい条件
文書等による指示と報告を「まとめてよい」条件は以下のとおりです。
- 1日のうち、同一の訪問介護員等が、同一の利用者に複数回連続して訪問する場合であって、利用者の体調の急変等、特段の事情がないとき
- サービス提供責任者が不在である場合
- 一人の訪問介護員等が複数の利用者に一回ずつ訪問する場合
それぞれ概説します。
- 同日に同一ヘルパーが複数回訪問する場合
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画像|厚生労働省|平成24年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)を編集部にて改編 同じ日に同じヘルパーが同じ利用者に対し、訪問介護サービスを提供する場合は複数回の訪問時指示を一括し、報告も一括報告が認められています。
- サ責が不在時の場合は急変時の連絡体制とヘルパー間の情報共有が必須
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画像|厚生労働省|平成24年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)を編集部にて改編 当然の話ですが、サ責も休日まで「報告や指示」を出すことはできません。
よって、不在時には前もって「各ヘルパーへの一括した指示」と「各ヘルパーからの一括した報告」が認められています。
ただし、急変時の連絡体制やヘルパー間の情報共有体制は整えておくことが条件です。
- 同一ヘルパーが複数の利用者に1回ずつ訪問する場合
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画像|厚生労働省|平成24年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)を編集部にて改編 上記の場合はシンプルで「同一ヘルパーに複数の利用者の指示を一括で実施し、一括で報告を受ける」という流れです。
業務の開始時と終了時の一括指示と一括報告が分かりやすいイメージです。
まとめ
本記事のポイントは以下のとおりです。
- 5つの利用者情報(前回のサービス提供時の状況等は必須)を文書で指示・報告。
- 訪問時の“指示と報告は毎回必須”だが条件により一括指示と一括報告も可能(サ責の不在時、同一利用者の同日複数回利用、同一ヘルパーの訪問など)
- 訪問時の指示と報告事項は“文書”で保管。
本記事が皆様の事業所運営にお役に立てれば幸いです。また、特定事業所加算の取得に向けのステップを示した解説資料も無料でダウンロードいただけますので、ぜひご活用ください。
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