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2026年度版|処遇改善加算の職場環境等要件を事例付きで徹底解説!

2026年は介護・医療・福祉業界にとって、変化の大きな一年です。介護分野では、令和9年度介護報酬改定を待たずに期中改定が行われ、処遇改善加算の取扱いも見直されます。
介護事業所の責任者にとって、処遇改善加算を取得し人材を獲得して収益を安定化することは、急務の状況かと思われます。

今回の記事では、処遇改善加算の「職場環境等要件」について、詳しく解説します。

可能な限り「分かりやすく」かつ「具体的で、注意点も明確」にしました。
2026年の介護報酬改定に伴い見直された職場環境等要件の取扱いや、6月以降で変更される加算区分、特例要件、見える化要件についても解説しています。
皆様の事業所運営にとって、一助となれば幸いです。

また、新加算の取得についてはこちらの資料で詳しく解説しております。ぜひダウンロードしてみてください。

訪問介護サービス向け 2026年度処遇改善加算取得マニュアル

介護保険サービス(訪問介護)において、処遇改善加算を取得する必要な要件や加算率などを、2026年度の臨時改定を踏まえてわかりやすくまとめています。

これから取得する事業所は要件を正しく理解するために、そして、すでに取得済みの事業所はセルフチェックなどにご活用ください。

介護現場では深刻な人手不足が続いており、給与だけで人材を確保・定着させるのは難しくなっています。長時間労働や過剰な書類作成、職員の孤立化、健康被害、人間関係のストレスなど、職場環境の課題がモチベーションの低下や離職を招く要因になることが指摘されています。

こうした背景をふまえ、処遇改善加算では、職員が安心して働き続けられる環境づくりを制度上に位置付けた「職場環境等要件」が設けられています。

この要件は、加算の算定に必要な3つの条件の1つで、国が定めた6つの分野(入職促進・資質向上・両立支援・健康管理・生産性向上・やりがい醸成)にわたる28項目から、所定の数の取り組みを選び実施するものです。

処遇改善加算は、「職員の給与を上げる」だけでなく、「職場の環境を改善する」制度という側面を持っています。その中でも職場環境等要件は、「入職促進の施策を実施し、離職の防止と資質向上の取組も同時に行うこと。また、継続的に働けるよう業務効率改善や健康管理も並行的に行う」ことが求められる要件です。

画像:社会保障審議会 介護給付費分科会(第233回)資料1より引用・改変

上記の画像は厚生労働省の社会保障審議会 介護給付費分科会(第233回)資料1より引用・改変より引用し、用語を整理して分かりやすい言葉に置き換えたものです。(実際の要件の文言とは異なるため、注意してください。)2026年度は、期中改定があるため、2026年4・5月と6月以降で加算区分や要件の整理が異なるため、現行分と変更後で分けてまとめます。

画像:厚生労働省 老健局「令和8年度介護報酬改定について」より引用
現行(2026年5月まで)
  • 処遇改善加算Ⅲ・Ⅳ:各区分ごとにそれぞれ1つ以上(生産性向上は2つ以上)取り組んでいる
  • 処遇改善加算Ⅰ・Ⅱ:各区分ごとにそれぞれ2つ以上(生産性向上は3つ以上、うち⑰又は⑱は必須)取り組んでいる
2026年6月以降
  • 処遇改善加算Ⅲ・Ⅳ:各区分ごとにそれぞれ1つ以上(生産性向上は2つ以上)取り組んでいる
  • 処遇改善加算Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ:各区分ごとにそれぞれ2つ以上(生産性向上は3つ以上、うち⑰又は⑱は必須)取り組んでいる

特に生産性向上が「鍵」となり、厚生労働省からも「生産性向上ガイドライン」※が公表されているため、特に意識する項目です。

また、令和8年度特例要件を満たす事業所に限り、処遇改善計画書で令和9年3月末までに必要な取組を行うことを誓約すれば、申請時点では要件を満たしたものとして取り扱われます。
その他、見える化要件として、現行の処遇改善加算Ⅰ・Ⅱ、2026年6月以降は処遇改善加算Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロを取得する場合、法人ホームページや介護サービス情報公表システムなどで法人内外へ周知することが求められます。

介護職員処遇改善加算 職場環境等要件 まずはこんな取組から
参考:厚生労働省リーフレット「介護職員処遇改善加算 職場環境等要件 まずはこんな取組から

職場環境等要件には、6つの区分があり、その中に28項目の具体的内容があります。
処遇改善加算の取得には、区分ごとに以下それぞれの要件を満たす必要があります。
28項目もあるのかと思った方も多いのではないでしょうか?取り組みの事例なども交えながら各項目をなるべく簡潔に説明していきます。

入職促進に向けた取組
①法人や事業所の経営理念やケア方針・人材育成方針、その実現のための施策・仕組みなどの明確化
  • (例)法人の理念やケア方針を「朝礼や研修時において伝える」取組を行う。
②事業者の共同による採用・人事ローテーション・研修のための制度構築
  • (例)他の事業所と共同で「実務者研修」の参加支援を実施し、事業所間の人材交流も同時に実施する。
③他産業からの転職者、主婦層、中高年齢者等、経験者・有資格者等にこだわらない幅広い採用の仕組みの構築(採用の実績でも可)
  • (例)未経験者、中高年層、主婦などの特性に応じた「キャリアパス」の構築
④職業体験の受入れや地域行事への参加や主催等による職業魅力度向上の取組の実施
  • (例)地域の行事(盆踊りなど)に法人として参加し、知名度や職業理解を向上する。

資質の向上やキャリアアップに向けた支援
⑤働きながら介護福祉士取得を目指す者に対する実務者研修受講支援や、より専門性の高い介護技術を取得しようとする者に対するユニットリーダー研修、ファーストステップ研修、喀痰吸引、認知症ケア、サービス提供責任者研修、中堅職員に対するマネジメント研修の受講支援等
  • (例)各資格取得の受講費用補助とシフト調整、勤務時間内の取得支援など
⑥研修の受講やキャリア段位制度と人事考課との連動
  • (例)キャリア段位制度(内閣府推奨のキャリアや能力がどの段階にあるか明確にしたもの)と自法人の職位を人事考課制度と連動する制度を導入する。
⑦エルダー・メンター(仕事やメンタル面のサポート等をする担当者)制度等導入
  • (例)プリセプター制度(マンツーマンの指導者を専任)を導入する。
⑧上位者・担当者等によるキャリア面談など、キャリアアップ・働き方等に関する定期的な相談の機会の確保
  • (例)上長によるキャリアアップの面談を実施する。

両立支援・多様な働き方の促進
⑨子育てや家族等の介護等と仕事の両立を目指す者のための休業制度等の充実、事業所内託児施設の整備
  • (例)保育室を設置し、看護休暇の促進を促すポスターなどを掲示する。
⑩職員の事情等の状況に応じた勤務シフトや短時間正規職員制度の導入、職員の希望に即した非正規職員から正規職員への転換の制度等の整備
  • (例)時短勤務制度を導入し、多様な働き方が選択できるよう支援する。
⑪有給休暇を取得しやすい雰囲気・意識作りのため、具体的な取得目標(例えば、1週間以上の休暇を年に〇回取得、付与日数のうち△%以上を取得)を定めた上で、取得状況を定期的に確認し、身近な上司等からの積極的な声かけを行っている。
⑫有給休暇の取得促進のため、情報共有や複数担当制等により、業務の属人化の解消、業務配分の偏りの解消を行っている
  • (例)夏や冬などに連続5日以上の連続休暇を推奨し、実績を確認する。連続休暇時は業務に支障がないよう「業務の見える化と誰でも変わりができる」業務の棚卸を行う。

腰痛を含む心身の健康管理
⑬業務や福利厚生制度、メンタルヘルス等の職員相談窓口の設置等相談体制の充実
  • (例)外部の社会保険労務士による相談窓口を設置し、事業所の休憩室などに掲示する。
⑭短時間勤務労働者等も受診可能な健康診断・ストレスチェックや、従業員のための休憩室の設置等健康管理対策の実施
  • (例)非常勤職員に対しても健康診断およびストレスチェックを実施し、休憩室を設置する。
⑮介護職員の身体の負担軽減のための介護技術の修得支援、職員に対する腰痛対策の研修、管理者に対する雇用管理改善の研修等の実施
  • (例)外部講師を招いて、腰痛軽減に向けた研修を実施する。
⑯事故・トラブルへの対応マニュアル等の作成等の体制の整備
  • (例)介護リフトの導入や腰部痛を予防するため、外部講師の研修を実施する。

生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組
⑰厚生労働省が示している「生産性向上ガイドライン」に基づき、業務改善活動の体制構築(委員会やプロジェクトチームの立ち上げ、外部の研修会の活用等)を行っている
⑱現場の課題の見える化(課題の抽出、課題の構造化、業務時間調査の実施等)を実施している
⑲5S活動(業務管理の手法の1つ。整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字をとったもの)等の実践による職場環境の整備を行っている
⑳業務手順書の作成や、記録・報告様式の工夫等による情報共有や作業負担の軽減を行っている
㉑介護ソフト(記録、情報共有、請求業務転記が不要なもの。)、情報端末(タブレット端末、スマートフォン端末等)の導入
㉒介護ロボット(見守り支援、移乗支援、移動支援、排泄支援、入浴支援、介護業務支援等)又はインカム等の職員間の連絡調整の迅速化に資するICT機器(ビジネスチャットツール含む)の導入
㉓業務内容の明確化と役割分担を行い、介護職員がケアに集中できる環境を整備。特に、間接業務(食事等の準備や片付け、清掃、ベッドメイク、ゴミ捨て等)がある場合は、いわゆる介護助手等の活用や外注等で担うなど、役割の見直しやシフトの組み換え等を行う
㉔各種委員会の共同設置、各種指針・計画の共同策定、物品の共同購入等の事務処理部門の集約、共同で行うICTインフラの整備、人事管理システムや福利厚生システム等の共通化等、協働化を通じた職場環境の改善に向けた取組の実施。
※小規模事業者は、㉔の取組を実施していれば、「生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組」の要件を満たすものとする

※生産性向上推進体制加算を取得している場合には、「生産性向上(業務改善及び働く環境改善)のための取組」の要件を満たすものとする 。

  • (例)職員向け理念浸透ワークショップの開催(生産性向上ガイドラインより抜粋)
  • (例)介護ソフトやICT化を行い、業務効率を改善する。
  • (例)シルバーサービスを活用し、清掃関連は外部委託する(介護業務に集中)
  • (例)入浴準備方法を再検討し、業務時間を短縮する。※過程を記録に残す。

基本的な「生産性向上ガイドライン」の流れは以下の通りです。

  1. 改善活動の準備
  2. 現場課題の見える化
  3. 実行計画
  4. 改善活動の取組
  5. 改善活動の振返り
  6. 実行計画の練り直し

基本的には「最新機器も活用しつつ、職員へのヒアリングを実施して課題点を抽出する。その後、改善案を話し合って、行動して振返りも実施してください」といった内容です。

上記の内容を生産性向上ガイドラインという「ツールとフレームワーク」を使って実施する流れです。より詳細については「厚生労働省 生産性向上ガイドライン」※に掲載されています。

やりがい・働きがいの醸成
㉕ミーティング等による職場内コミュニケーションの円滑化による個々の介護職員の気づきを踏まえた勤務環境やケア内容の改善
  • (例)自己分析を促し、勤務内容やケア方法を改善する。
㉖地域包括ケアの一員としてのモチベーション向上に資する、地域の児童・生徒や住民との交流の実施
  • (例)近隣保育園の児童を招き、保育園と介護施設の交流を図る。
㉗利用者本位のケア方針など介護保険や法人の理念等を定期的に学ぶ機会の提供
  • (例)介護保険法の目的、理念を学ぶ研修を年1回実施する。また、自法人のケア方針も合わせて考え方が浸透するよう、研修内容に盛り込む。
㉘ケアの好事例や、利用者やその家族からの謝意等の情報を共有する機会の提供
  • (例)利用者やその家族からの感謝の手紙を掲示し、皆の前で表彰する。

ここまで、2026年度の職場環境等要件を解説しました。
職場環境等要件の28項目そのものは大きく変わっていませんが、2026年度は加算区分や特例要件などが異なるため、算定にあたっては要件を確認することが大切です。

2026年の介護報酬改定で見直される処遇改善加算。職場環境要件の28項目自体は変更はありません。
一定の事業所については、令和8年度特例要件を満たすことにより、申請時点で要件を満たしたものとして取り扱われる特例があります。
以下に示しているのが、職場環境等要件の内容です。

画像:厚生労働省老健局老人保健課「介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)」より引用

処遇改善加算Ⅲ・Ⅳでは各区分ごとに1つ以上(生産性向上は2つ以上)、処遇改善加算Ⅰ・Ⅱでは各区分ごとに2つ以上(生産性向上は3つ以上、うち⑰又は⑱は必須)の取組が必要です。
2026年6月以降は、加算区分の変更に伴い、処遇改善加算Ⅲ・Ⅳに加え、処遇改善加算Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロという区分に切り替わります。

入社促進に向けた取り組み
  • 法人や事業所の経営理念やケア方針・人材育成方針、その実現のための施策・仕組みなどの明確化
  • 事業者の共同による採用・人事ローテーション・研修のための制度構築
  • 他産業からの転職者、主婦層、中高年齢者等、経験者・有資格者等にこだわらない幅広い採用の仕組みの構築
  • 職業体験の受入れや地域行事への参加や主催等による職業魅力度向上の取組の実施
資質の向上やキャリアアップに向けた支援
  • 働きながら介護福祉士取得を目指す者に対する実務者研修受講支援や、より専門性の高い介護技術を取得しようとする者に対する喀痰吸引、認知症ケア、サービス提供責任者研修、中堅職員に対するマネジメント研修の受講支援等
  • 研修の受講やキャリア段位制度と人事考課との連動
  • エルダー・メンター(仕事やメンタル面のサポート等をする担当者)制度等導入
  • 上位者・担当者等によるキャリア面談など、キャリアアップ等に関する定期的な相談の機会の確保
両立支援・多様な働き方の推進
  • 子育てや家族等の介護等と仕事の両立を目指す者のための休業制度等の充実、事業所内託児施設の整備
  • 職員の事情等の状況に応じた勤務シフトや短時間正規職員制度の導入、職員の希望に即した非正規職員から正規職員への転換の制度等の整備
  • 有給休暇が取得しやすい環境の整備
  • 業務や福利厚生制度、メンタルヘルス等の職員相談窓口の設置等相談体制の充実
腰痛を含む心身の健康管理
  • 介護職員の身体の負担軽減のための介護技術の修得支援、介護ロボットやリフト等の介護機器等導入及び研修等による腰痛対策の実施
  • 短時間勤務労働者等も受診可能な健康診断・ストレスチェックや、従業員のための休憩室の設置等健康管理対策の実施
  • 雇用管理改善のための管理者に対する研修等の実施
  • 事故・トラブルへの対応マニュアル等の作成等の体制の整備
生産性向上のための業務改善の取組
  • タブレット端末やインカム等のICT活用や見守り機器等の介護ロボットやセンサー等の導入による業務量の縮減
  • 高齢者の活躍(居室やフロア等の掃除、食事の配膳・下膳などのほか、経理や労務、広報なども含めた介護業務以外の業務の提供)等による役割分担の明確化
  • 5S活動(業務管理の手法の1つ。整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字をとったもの)等の実践による職場環境の整備
  • 業務手順書の作成や、記録・報告様式の工夫等による情報共有や作業負担の軽減
上位区分では生産性向上の取り組み数が追加

生産性向上の取組は、2026年度も引き続き重要です。
特に上位区分では、生産性向上の取組数が要件に含まれており、⑰(タブレット端末やインカム等のICT活用や見守り機器等の介護ロボットやセンサー等の導入による業務量の縮減)又は⑱(高齢者の活躍(居室やフロア等の掃除、食事の配膳・下膳などのほか、経理や労務、広報なども含めた介護業務以外の業務の提供)等による役割分担の明確化)が必須とされています。

やりがい・働きがいの醸成
  • ミーティング等による職場内コミュニケーションの円滑化による個々の介護職員の気づきを踏まえた勤務環境やケア内容の改善
  • 地域包括ケアの一員としてのモチベーション向上に資する、地域の児童・生徒や住民との交流の実施
  • 利用者本位のケア方針など介護保険や法人の理念等を定期的に学ぶ機会の提供
  • ケアの好事例や、利用者やその家族からの謝意等の情報を共有する機会の提供

2026年度は、加算区分や要件の見直しがあります。体制を整える余裕がない事業所も、令和8年度特例要件に該当する事業所には猶予期間があります。
令和9年3月末までに必要な取組を行うことを誓約し、その内容を処遇改善計画書に記載した場合、申請時点から要件を満たしているものとして取り扱われます。

ただし、誓約した内容については、令和9年3月末までに必要な取組を整備する必要があります。期限付きの特例であるため、2026年度中に体制を整えられるよう、計画的に準備を進めることが重要です。

2026年の介護報酬改正・処遇改善加算の変更を理解するうえで欠かせないのが、2025年の補正予算による賃上げ・職場環境改善支援です。
2025年度補正予算では、介護分野の人材流出を防ぐための緊急対応として、「介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業」が実施されました。これは、令和8年度介護報酬改定の時期を待たずに、先行して賃上げと職場環境改善を支えるための措置です。

画像:厚生労働省老健局「令和7年度厚生労働省補正予算案の概要」より引用

金額と補助対象

支援内容としては、介護従事者に対して幅広く月1万円の賃上げ支援が行われ、さらに、生産性向上や協働化に取り組む事業者の介護職員には月0.5万円が上乗せされます。

あわせて、職場環境改善支援も設けられており、人件費に充てた場合は介護職員1人あたり月0.4万円の賃上げに相当します。

この支援は賃上げだけでなく、働きやすい職場づくりを進めるきっかけとしても位置づけられています。
ICT活用や業務改善、協働化、役割分担の見直しといった取組は、職員の負担軽減や定着支援につながるだけでなく、2026年度の処遇改善加算における生産性向上の考え方ともつながっています。

職場環境等要件に関するQ&Aを「介護職員等処遇改善加算等に関するQ&A(第3版)(令和6年6月20日)」及び「介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(令和8年3月13日)」を元に作成しました。合わせて参考にしてください。

Q1. 職場環境等要件の28項目について、毎年、新規に取組を行う必要はあるのか。

A1.新加算等を前年度から継続して算定する場合、職場環境等要件を満たすための取組については従前の取組を継続していればよく、当該年度において新規の取組を行う必要まではない。

Q2. 各項目について、それぞれの項目を満たすために、項目内に列挙されている取組の全てを満たさなければならないのか。

A2.それぞれの項目を満たすためには、項目内に列挙されている取組のうち、一つ以上満たせばよい。例えば、「入職促進に向けた取組」区分の「事業者の共同による採用・人事ローテーション・研修のための制度構築」という項目の場合、「事業者の共同による採用」 のみを実施することで、本取組を満たしたことになる。

Q3. 「資質の向上やキャリアアップに向けた支援」の区分において、「研修の受講 やキャリア段位制度と人事考課との連動」とあるが、「キャリア段位制度」とは何か。

A3.介護プロフェッショナルキャリア段位制度は、介護職員が保有している介護の実践スキルについて、どのレベルまで保有している(できる)のか、所属する事業所・施設で実践スキルの「できる」・「できていない」評価を行い、その評価結果をもとに全国共通のレベルにて認定する制度である。詳細については、介護プロフェッショナルキャリア段位制度のWebサイトをご参照いただきたい。※

※Webサイトはこちらから

Q4. 「両立支援・多様な働き方の推進」の区分において、「有給休暇が取得しやす い環境の整備」とあるが、具体的な取組事例はあるか。

A4.有給休暇を取得しやすい雰囲気・意識作りのため、具体的な取得目標(例えば、1週間以上の休暇を年に〇回取得、付与日数のうち〇%以上を取得)を定めた上で、取得状況を定期的に確認し、身近な上司等からの積極的な声かけを行う。情報共有や複数担当制等により、業務の属人化の解消、業務配分の偏りの解消を行うなど。

Q5. 「生産性向上のための業務改善の取組」の区分の取組について、参考にできるものはあるか。

A5.厚生労働省の「介護分野における生産性向上ポータルサイト」をご参照ください。

Q6. キャリアパス要件及び職場環境等要件を満たすために取り組む費用について、賃金改善額に含めてもよいか。

A6.新加算等の取扱いにおける「賃金改善」とは賃金の改善をいうものであることから、キ ャリアパス要件及び職場環境等要件を満たすために取り組む費用については、新加算等の算定に当たり、賃金改善額に含めてはならない。

今回の記事では、2026年度の職場環境等要件について解説しました。主なポイントは、次のとおりです。

  • 職場環境等要件は、6区分28項目で構成されており、処遇改善加算の算定区分に応じて必要な取組数が異なります。生産性向上を含めた継続的な職場環境改善が重要。
  • 具体的には「生産性向上ガイドライン」を参考に、業務改善が必要な状況。2026年6月以降は、Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロの区分が設けられ、生産性向上や協働化に取り組む事業者に対する上乗せの仕組みが導入される。
  • 職場環境等要件は「人材の定着」に関する複数の取組を求めている。
  • 2026年度は、令和8年度特例要件が設けられており、必要な誓約を行うことで、申請時点から要件を満たしたものとして取り扱われる。

ここまで、職場環境等要件について解説しました。処遇改善加算の取得についてさらに詳しく知りたい方は以下から資料をダウンロードしてください。

訪問介護サービス向け 2026年度処遇改善加算取得マニュアル

介護保険サービス(訪問介護)において、処遇改善加算を取得する必要な要件や加算率などを、2026年度の臨時改定を踏まえてわかりやすくまとめています。

これから取得する事業所は要件を正しく理解するために、そして、すでに取得済みの事業所はセルフチェックなどにご活用ください。

この記事の監修者

カイビズ編集部

重度訪問介護など自社で運営してきた実績をもとに、介護現場での課題に即した情報発信を行っています。
加算取得支援、報酬請求代行、採用代行など、介護・障害福祉分野の経営支援に特化したノウハウを有しており、制度改定や実務に関する最新情報をわかりやすく解説しています。

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