本記事では、障害福祉サービスの提供者が「初めて請求する方でも、簡単に理解できる」ように解説いたします。ポイントは次のとおりです。
- 請求準備から実施までの全体的なスケジュールが分かる記事内容
- 実務レベルの注意点も合わせて解説
- 国民健康保険中央会の東京都23区内の資料を参考にした正確な情報
では、障害福祉サービスの報酬請求の流れを解説いたします。
障害福祉サービスの報酬を請求する全体スケジュール

障害福祉サービスの請求手順は「簡易入力システムをダウンロードし、サービス提供後に上限管理者に確認の上、提供費総額の1割~9割を国保連に対し、電子請求する」です。
簡易入力システムに関しては、後で詳しく解説します。
大まかな手順は画像および以下を参考にしてください。
- 上限管理対象者か確認する。
- 上限管理管理者にサービス提供月の翌月3日以内に「利用者負担額一覧表」を提出
- 上限管理者より、利用者負担上限額管理結果票(6日前後)を受け取り確認する。
- 介護・訓練給付費等請求書、明細書、実績記録表を用意する。
- 簡易入力システムまたは民間ソフトを使用し、国保連へ翌10日以内に電子請求。
その他、利用者に自己負担があれば、サービス提供費の1割を別途請求します。
概要を理解したところで、上限額管理制度について理解を深めていきましょう。
上限管理者制度を理解する

上限管理者制度とは「利用者の負担上限を超えないように、調整する事業者」のことです。
基本的には居宅系・相談支援系の事業所は利用者から「上限額管理者の指定依頼」がなくても、上限額管理者となり受給者証に記載されます。
例えば、居宅介護と生活介護事業所を利用する利用者では、生活介護事業所が「上限額管理者」となります。
また、同じサービス内でも優先順位は「契約期間の長いほう」です。
事例として、就労Bと生活訓練事業所を利用する場合を考えます。
- 就労Bの事業所は1年半
- 生活訓練事業所は2年
上記の場合だと、生活訓練事業所が「上限額管理者」となります。上限管理者とは障害福祉サービス提供費の請求時にお世話になる事業所のため、序列は理解しておきましょう。
国保連へ障害福祉サービス提供費を請求する流れ
利用契約に基づき障害福祉サービスを提供して「翌月3日まで」に「利用者負担額一覧表」を上限管理者に提出し、利用者負担上限管理票を確認して国保連へ請求します。
障害福祉サービスを開業。または引継ぎなどで経理も兼任する管理者などになった場合、まず「請求準備」ができているか確認しましょう。
- 他簡易入力システムを含む請求準備の介護事業者への配慮
-
簡易入力システムとは、Excelで作成されたサービス提供費を国保連へ請求するシステムソフトウェアのことです。事前にダウンロードしておきましょう。
上記の簡易入力システムを含む、請求時に必要な情報は次のとおりです。
- 障害福祉サービス受給者証のコピー
- 簡易入力システム(請求ソフト)の準備
- 上限管理者の確認
- サービス提供の実績票
- サービス提供費の利用者負担分の請求先情報
基本的には、上記の情報を正確に把握しておけば心配はないでしょう。準備ができたら、実際の請求業務に取り掛かります。
- 上限管理者へ「利用者負担額一覧票」を毎月「3日まで」に提出する。

画像:神奈川県|利用者負担上限額管理 事務マニュアルより引用 上限額管理者に対し、サービス提供月の翌月3日までに「利用者負担額一覧票」を提出しましょう。
記載する情報は以下のとおりです。
- 市町村および受給者証番号
- 上限額管理者の事業所名
- サービス提供費
- サービス種類(居宅介護など)
提出方法は「FAX」が一般的ですが、個人情報欄などは黒塗りするなど配慮してください。
その他の注意点として、土曜日や日曜・祝祭日を挟む場合があります。その場合は事前に準備しておき、滞りなく利用者負担額一覧票を提出できるようにすると安心です。
- 「利用者負担上限管理票」を確認し、10日迄に国保連へ請求

画像:神奈川県|利用者負担上限額管理 事務マニュアルより引用 障害福祉サービスの提供は諸事情により、サービス提供のキャンセルや追加の相談などが発生します。
よって、サービス提供実績が反映された数字になっているか確認が必要です。
その他、利用者負担額一覧額に記載されているサービス提供費を個別に請求します。
最後に注意点も押さえておきましょう。
障害福祉サービス提供費の請求に関する注意点
障害福祉サービスサービス提供費の請求に関する注意点は次のとおりです。
- 障害福祉サービス事業所間の請求調整
- 請求書および領収書の保管義務
それぞれ、解説します。
- 障害福祉サービス事業所間の請求額調整
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障害福祉サービスでは、サービス提供費の調整が実施される場合があります。なぜなら、利用者の上限負担額の範囲内でサービスが提供されることが一般的だからです。
サービス提供費を超える場合は実費となりますが、10割負担のサービス提供費を支払える世帯は少ないのが現状です。
その他、国保連への請求は各サービス提供事業所の全データが揃うことが前提となります。
他のサービス提供事業所の業務にも支障がでるため、事前準備や余裕を持った業務計画がとても大切です。
- 請求書および領収書の保管義務
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国保連や利用者への障害福祉サービス提供費の請求書などは「5年間の保管義務」が発生します。
なぜなら、電子帳簿保存法が施行され国保連への請求は「電子データ」となるからです。
その他、都道府県が公表している「指定障害福祉サービス事業所等運営に係る注意点等について(新規開設事業者向け)」でも請求関連書類の保存期間は「5年」とされています。
文章および電子データもハードディスクに保存するなど、確実に保存しておきましょう。
まとめ
障害福祉サービスの請求手順は「簡易入力システムをダウンロードし、サービス提供後に上限管理者に確認の上、提供費総額の1割~9割を国保連に対し、電子請求する」です。
具体的には、以下の手順を参考にしてください。
- 国保連より簡易入力システムをダウンロードして操作に慣れておく。
- 記事を読んで上限額管理者について理解を深める。
- サービス提供した翌月3日までに「利用者負担額一覧表」を提出する。
- 上限管理者より、利用者負担上限額管理結果票(6日前後)を受け取り確認する。
- 利用者および国保連に対し、サービス提供費を請求し、5年間保存する。
注意点として、期日や正確なサービス提供費の記載を心がけ、各サービス提供事業者の請求業務に支障がないよう、配慮しましょう。
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