「訪問介護の特定事業所加算算定を考えているけど、何からはじめていいのかわからない」
「手続きや書類整理の時間がない」
など頭を抱えていませんか?
特定事業所加算は基本報酬に対して、加算Ⅰで20%、加算Ⅱでも10%を加算できる大きな加算です。しかし、加算要件である研修や会議のすすめ方がわからず、ためらっている方も多いでしょう。
本記事では特定事業所加算の根底である「計画的な研修」と「会議の定期的な開催」と、運営指導(旧:実地指導)で求められる事項などを解説します。
最後まで記事に目を通し、事業所の収益アップを実現させましょう!
目次
特定事業所加算は計画研修と月例会議が要件になっている

特定事業所加算の算定要件として「計画的な研修の実施」と「会議の定期的開催」が求められています。
どのような内容が求められているか把握し、算定要件に沿った研修・会議をしましょう。
計画的な研修の実施
特定事業所加算の算定にあたっては「計画的な研修(個別研修)」の実施が求められています。
個別研修を算定するにあたっては、以下の3つに留意してください。
- 訪問介護事業所のすべてのヘルパー・サービス提供責任者(サ責)等に対して研修計画を作成する
- 研修計画に沿って研修(外部研修を含む)を実施する
- 研修計画とそれに伴う研修は、ヘルパー・サービス提供責任者ごとに行う
個別研修では、ヘルパーやサ責といった職員一人一人にあった研修を計画します。また、計画書には以下の事項を盛り込まなくてはなりません。
- 個別研修の全体像と研修実施のための勤務体制確保
- 職員それぞれの個別の具体的な研修の目標・内容・研修期間・実施時期
個別研修は通常の研修を行ったうえで、さらに専門性の高い人材の確保と質の高いサービス提供を目的として行われる必要があります。
そのため「感染症対策」「コミュニケーションの基本」といった、業務上必要な知識や技術を学ぶ研修では加算の要件を満たせません。
通常のサービス提供では求められないが、よりレベルの高いサービス提供を目指す研修でなければならないのです。
会議の定期的開催
特定事業所加算では、サービス提供時期の留意事項伝達やヘルパーの技術指導を目的に、定期的な会議の開催が求められています。
※定期的とは、おおむね1か月に1回以上とされています。
定期的な会議の主なポイントは以下の5つです。
- サービス提供責任者が主宰
- サービス提供に関わるすべてのヘルパー等が参加(登録ヘルパーも含む)
- 全員の参加を基本とするが、すべてのヘルパーが出席できない場合は数回に分けて開催し、すべてのヘルパーが参加する
- 会議の開催状況・概要を記録
- テレビ電話装置などを活用して、リモートでの会議開催も可能
会議はあくまでも「サービス提供時の留意事項伝達」と「ヘルパーの技術指導」のための会議であり、研修ではない点に注意してください。
法定研修
訪問介護事業所にはサービスの質を担保するために、法令で求められている研修(法定研修)があります。
法定研修は全従業員の受講が義務であり、受講の有無は実地指導の確認事項です。
研修で実施すべき内容には以下のものがあります。
- 認知症と認知症ケア
- マナーと待遇
- 倫理および法令順守
- 業務継続計画(BCP)
- 感染症・食中毒の予防
- プライバシーの保護
- 事故発生と再発防止
- 緊急時の対応
- 虐待の防止
法定研修は9項目あります、ひと月に一度の開催を実施すれば職員の負担を軽減できるでしょう。
【特定事業所加算】訪問介護の研修・会議開催は簡単じゃない

特定事業所加算算定にあたっては、研修・会議の開催が必須です。
しかし、研修・会議を開くためには「会議の内容が決まらない」「全職員が集まるのは厳しい」といった悩みがつきものでしょう。一つずつ解説しますので、悩み解決の糸口にしてください
会議の内容が決まらない
特定事業所加算で求められているものは研修や会議の開催で、頭を痛めている管理者も多いでしょう。
個別研修は通常の業務で必要な知識やスキルを学ぶものでは、加算要件を満たせません。基礎的な知識やスキルを前提として、より職員のレベルアップを目指す研修が求められます。
それでは、どのような研修がふさわしいのでしょうか。いくつかの自治体では以下に掲載している研修が、個別研修のテーマにふさわしいと紹介されています。
- スーパービジョンにおけるスーパーバイザーとしての研修
- ファシリテーターとなるための研修
- コマニチュードとなるための研修
- ボディメカニクスを利用した介助の習得研修
以上のように、介護の知識・スキルを踏まえて応用力を養う研修が求められています。
また、定期的な開催が必要な会議では「サービス提供時の留意事項の伝達」や「ヘルパーの技術指導を目的とした会議」を実施しなければなりません。
注意してほしいのは「技術指導を目的とした会議」は、研修ではなくあくまでも会議を行う必要がある点です。
そのため、基本的な技術を確認した後に「実際の利用者の身体状況にあわせ、安全に配慮しつつ地力を活かす援助方法などを検討する」といった内容が良いでしょう。
全職員が集まるのは厳しい
訪問介護事業所の会議を開催するうえで最も大きな悩みは「全職員が集まれない」ことでしょう。訪問サービスの日程調整はかんたんにできるものではなく、全員参加はほとんど望めません。
しかし、定期的な会議は全員参加が求められていますが、必ずしも全員が一堂に会する必要はありません。
加算要件では、サービス提供責任者ごとにグループに分かれて開催することが認められており、出席できない職員のために、同月内での同様の会議開催も可能とされています。
さらに、テレビ電話装置やインターネットに接続したパソコンを活用しての参加も認められています。
いずれにしても、それぞれの会議の開催日程と会議録を残さなくてはなりません。
訪問介護の会議・研修での注意点!運営指導(旧:実地指導)で確認される書類

特定事業所加算で求められる会議・研修に関しては、運営指導(旧:実地指導)の確認事項です。
定期的に開催される会議について、運営指導(実地指導)で確認される書類を以下に掲載しますので、忘れずに作成してください。
- 年間の会議開催日程
- 会議の議事録
- 会議に使用した資料・参加者名簿と全員が参加したことを示す書類
個別の研修計画について、運営指導(実地指導)で確認される書類は以下の通りです。
- 個別研修の年間計画
- 個別研修の実施状況が分かる書類
- 研修に使用した資料・参加者名簿と全員が参加したことを示す書類
そのほかにも運営指導(実地指導)では、以下の事項を確認します。書類などに不備があれば、加算の返戻といった事態になりかねません。日ごろから書類整備を心がけてください。
- 会議が「利用者に関する情報やサービス提供時の留意事項の伝達、ヘルパーの技術指導」を目的としているか
- 定期的(おおむね1か月に1回以上)に会議が参加しているか
- 会議の議事録に会議の詳細が記されているか
- 個別研修が全体研修と異なる内容で、個別に計画されているか
【Q&A】よくある質問

ここでは本文で開設できなかったそのほかの疑問を、Q&A形式にしてお答えします。
取り上げる疑問は、以下の3つです。最後まで目を通して悩みを解消してください。
- 特定事業所加算で利用者の負担はどれくらいですか?
- 特定事業所加算取得にデメリットはありますか?
- 特定事業所加算のチェックシートはありますか?
特定事業所加算で利用者の負担はどれくらいですか?
特定事業所加算の加算にかかる利用者の負担は「特定事業所加算Ⅰ」で20%「特定事業所加算Ⅱ」で10%です。
例えば自己負担で5,000円を負担している利用者は、特定事業所加算Ⅰの取得で1,000円の負担になります。
また加算の算定により、区分支給限度基準額を超える利用者も出てくる可能性があるため注意してください。
特定事業所加算で利用者の負担はどれくらいですか?
特定事業所加算の取得で生じるデメリットとして、以下の2つが考えられます。
- 実地指導が厳しくなる
- 業務の負担が増える
特定事業所加算取得には、さまざまな要件があります。そのため加算要件への理解が不十分だと、要件を満たせず加算の返戻といった事態にもなりかねません。
そして加算算定後は、毎月の研修や会議に関する書類をまとめて保険する業務が加わります。
運営指導(実地指導)の対応や書類整備で職員に負担がかかってしまい、その結果提供する介護サービスの質が下がっては元も子もありません。
そのため加算査算定に付随するもろもろの負担は、動画研修の提供や加算取得を支援する外部サービスに依頼するのも、1つの手です。
特定事業所加算のチェックシートはありますか?
さまざまな自治体が、加算に関するチェックシート・点検シートを提供しています。加算の要件に不備があれば、大変な事態となります。ぜひチェックシートを活用しましょう。
まずは事業所所在地の自治体のWebサイトを除いて、チェックシートがあるか確かめてください。
【まとめ】効率的な研修の実施でサービスの質向上を

特定事業所加算の算定では、算定に必要な要件も多岐にわたり複雑なものとなっています。
特に定期的な開催が必要な会議や研修は、職員のさらなるレベルアップを目指すものでなくてななりません。また、残忍参加が必須なため、どのようにしてすべての職員をさんかさせるかも考える必要があります。
また、実地指導の確認事項となる書類整備など、あらたな業務の発生で職員への負担も気になります。
しかし特定事業所加算は、基本報酬が3~20%アップする大きな加算です、加算要件を確実にクリアし職員の負担にならない形でなら、どの訪問介護事業所も加算したいと考えるでしょう。
カイビズは、訪問介護事業所が特定事業所加算を取得するための支援をするサービスです。
たとえば、加算要件の根幹である会議や研修について、動画資料の提供や専門チームによるサポートで、職員の業務を圧迫せずに加算取得と継続を目指します。
カイビズについて興味がある方は、こちらから資料を無料ダウンロードしてください。
この記事の監修者
カイビズ編集部

重度訪問介護・グループホームなど自社で運営してきた実績をもとに、介護現場での課題に即した情報発信を行っています。
加算取得支援、報酬請求代行、採用代行など、介護・障害福祉分野の経営支援に特化したノウハウを有しており、制度改定や実務に関する最新情報を正確かつわかりやすく解説しています。

