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【最新版】2026年度介護報酬の臨時改定とは?訪問介護事業所が押さえるべきポイントと準備

介護分野はいま、大きな変化を迎えています。

2025年度補正予算に盛り込まれた「医療・介護等支援パッケージ」をきっかけに、2026年度の介護報酬改定、さらに2027年度の報酬改定へと、制度変更が立て続けに行われます。訪問介護事業所にとっては、改定内容を理解するだけでなく、処遇改善加算の取得・区分アップに対応できるかどうかが、人材採用や定着、サービス提供体制に大きく影響します。

現時点で厚生労働省の資料で示されている最新情報をもとに、背景や目的、改定のポイント、事業者が備えるべきポイントを整理しています。

なお、カイビズでは2026年度に向けた減算対策に関する資料を無料配布中です。
ぜひお気軽にダウンロードください。

【訪問介護向け】令和8年度に向けた減算対策マニュアル

本ガイドでは、介護報酬における減算や減算項目への対応事項をまとめています。
令和8年度に向けて訪問介護事業所がおさえておきたい減算リスクと最新ルールを、自治体の情報や厚生労働省の通知をもとに整理。

「気づいたら減算対象になっていた」という事態を防ぐため、ぜひご一読ください!

2026年度の臨時改定が検討されている背景には、介護分野の人材不足の深刻化と、他産業との賃金差があります。一般労働者と介護職員との間の平均の賃金格差は月8万円であることが厚生労働省の調査からもわかっています。

人材不足や賃金差を踏まえ、2027年に迎える次の定期報酬改定を待たずに、臨時の改定で対応することが必要となりました。

※参照:厚生労働省「介護人材確保に向けた処遇改善等の課題」

また、処遇改善は介護職員中心ではなくなった点も重要です。
これまでは介護職員の人材不足が大きな課題でしたが、ケアマネや訪問看護師や事務職員など、介護を支える多職種でも人材不足が深刻化しています。
このため、厚生労働省の介護給付費分科会においても、処遇改善の対象をより幅広く捉え直し、名称を「介護職員等処遇改善加算」から「介護従事者処遇改善加算」に変更すべきという意見もありました。

今回の臨時改定を理解するうえで欠かせないのが、2025年度補正予算の「医療・介護等支援パッケージ」です。厚生労働省は、このパッケージを緊急措置として位置づけ、施策の一つとして「介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業」等を実施しています。
この支援策は、報酬改定を待たずに補正予算を使って人材流出を防ぎ、持続的な賃上げにつなげることを意図しています。

2026年度の介護報酬改定は、この補正予算による緊急措置を一時的な対応で終わらせず、介護報酬の仕組みとして定着させていくという位置づけにあります。つまり、2025年度の医療介護等支援パッケージは、2026年の臨時報酬改定による賃上げを実現するまでのつなぎ施策という位置づけになるのです。

1)ベースは2025年度補正予算の「医療・介護等支援パッケージ」
※参照:厚生労働省「介護人材確保に向けた処遇改善等の課題

すでにお伝えした通り、2026年度の介護報酬改定の内容は補正予算の「医療・介護等支援パッケージ」を引き継ぐことがベースになります。補正予算では、「介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業」として、以下のような賃上げ支援が行われます。

  • 介護従事者への幅広い賃上げ支援(月額1.0万円目安)
  • 協働化等に取り組む事業者の介護職員への上乗せ(月額0.5万円目安)
  • 介護職員の職場環境改善の支援(人件費に充てた場合、賃上げ換算で月額0.4万円目安)

合計で最大1.9万円の賃上げとなる3階建て構造の支援策が打ち出されています。対象期間は、2025年12月~2026年5月となっています。

2026年度の介護報酬臨時改定は、「医療・介護等支援パッケージ」で行う賃上げをベースに、加算として設定されます。そのため、基本報酬を全体的に引き上げるというものではなく、処遇改善による賃上げを中心とした改定内容となります。

全体の改定率は既にプラス2.03%と示されています。そのうち、1.95%が処遇改善加算の引き上げ、いわゆる賃上げ部分で、残りの0.09%が施設等の食費の基準費用額の見直しとなっています。

画像:厚生労働省:社会保障審議会介護給付費分科会「令和8年度予算に関する「大臣折衝事項」について(報告)」より引用
2)対象職種・対象サービスの拡大
※参照:厚生労働省「介護人材確保に向けた処遇改善等の課題」

2026年度改定では、介護支援専門員等、介護職員以外の職種の人材不足も深刻化している実態を踏まえ、介護職員以外の介護従事者も処遇改善加算の対象となります。
訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅介護支援・地域包括支援センター等を新たに対象に、処遇改善加算を追加することが決定しています。

3)上位区分は「生産性向上・協働化」が要件に

2026年度臨時改定では、持続的な賃上げに向けた環境整備の必要性を踏まえ、生産性向上や協働化に向けた取組を、加算Ⅰ・Ⅱの加算率に上乗せするための要件としています。

画像:厚生労働省:社会保障審議会介護給付費分科会「令和8年度介護報酬改定について」より引用

生産性向上に取り組む事業所は、処遇改善加算Ⅰ・Ⅱに上乗せした加算を算定することができます。
訪問介護サービス事業所での生産性向上の要件としては、ケアプランデータ連携システムに加入し、利用することが挙げられています。具体的には、実績報告書へシステムの利用実績を記載し、要件を満たすことを裏付ける根拠書類を残すことが必要で、自治体から求められたら速やかに提出するよう厚労省から告知されています。

事業所に対して、ケアプランデータ連携システムの使用画面のスクリーンショットを撮っておくよう求め、「データの送信、または受信の記録がわかるよう撮影されたものに限る」と定めており、根拠資料の保存期間は2年間としています。

居宅介護支援事業所や地域包括支援センターとケアプランデータ連携システムで繋がることにより、情報共有を効率化することが大きな狙いです。
処遇改善加算ⅠもしくはⅡの事業所が要件を満たせば、ⅠロまたはⅡロの加算を算定することができます。

訪問介護における処遇改善加算の加算率は以下の通りとなります。最も加算率の高いⅠロでは28.7%の上乗せとなります。

サービス区分加算Ⅰ加算Ⅱ加算Ⅳ加算Ⅴ
ⅠイⅠロⅡイⅡロ
加算率27.0%28.7%24.9%26.6%20.7%17.0%
画像:厚生労働省:社会保障審議会介護給付費分科会「令和8年度介護報酬改定について」
4)介護報酬改定時期は2026年6月が濃厚

報酬改定の時期は2026年6月1日となります。

こちらの報告においても介護分野の職員の処遇改善として、令和8年6月施行と明記されています。ただし、食費の基準費用額の引き上げについては2ヵ月遅れの令和8年8月から実施となっています(納税・所得状況の確認のため8月から実施)。

画像:厚生労働省:社会保障審議会介護給付費分科会「令和8年度予算に関する「大臣折衝事項」について(報告)」
より引用

2026年の介護報酬改定について、厚生労働省から発表されている最新情報を確認しました。では、訪問介護事業所が今からできる準備は何か、2つのポイントを解説します。

1)「医療・介護等支援パッケージ」の要件をクリアする

まずは、すでに2025年12月にスタートしている補正予算「医療・介護等支援パッケージ」に位置付けられた補助金の要件を満たすことを目指しましょう。

2026年の介護報酬改定の大部分は、この補正予算と連動しています。補正予算が介護報酬体系にそのままスライドして取り込まれるイメージになりますので、その要件を満たすことが介護報酬改定後の加算取得にそのままつながります。

「医療・介護等支援パッケージ」はメニュー自体が多く、非常に複雑であることから、しっかり情報を整理することが必要です。該当する支援策がないか、今一度点検しましょう。

2)生産性向上、ケアプランデータ連携システム導入を検討する

2026年の介護報酬改定では、処遇改善とあわせて業務負担の軽減、生産性向上の推進が重視されています。

緊急支援における賃上げ要件として、訪問系サービスでは「ケアプランデータ連携システム」の導入が示されています。
いまだ導入率が低いシステムですが、処遇改善の上乗せ要件になったことで普及率は上がるでしょう。居宅介護支援事業所や地域包括支援センターの処遇改善にも、このケアプランデータ連携システムが要件に加わっています。ケアマネジャーの利用率が高くなれば、サービス事業所でもシステムを活用した業務効率化が一気に進む可能性があります。

ケアプランデータ連携システムは現在フリーパスキャンペーンの適用期間中です。活用するための情報収集や体制づくりなど、導入後のイメージを持つことから始めましょう。

2026年度の介護報酬臨時改定は、「医療・介護等支援パッケージ」による緊急支援をベースに、処遇改善を持続可能な仕組みに移すことが大きなテーマとなっています。

さらに、その先には、2027年度の介護報酬改定も待っています。制度が次々と移り変わる中で、いかに正しい情報をキャッチし、早めに準備を進めていけるか。事業者の選択が問われる局面となっています。

カイビズの加算取得支援サービスは、医療・介護等支援パッケージ、2026年度報酬改定、2027年度報酬改定と続く制度変更においても、正しい情報提供と支援を通じて、確実に要件をクリアできるよう最善のサポートを行っていきます。
処遇改善加算が未取得の場合はまず加算取得を、取得済みの場合は上位区分取得を、さらに新しい要件にも対応できる準備まで視野に入れた運営体制を築きましょう。
加算をしっかり活用して収益を最大化したいとお考えの事業所様は、ぜひお気軽にご相談ください。

処遇改善加算/特定事業所加算の取得をサポート! カイビズアシスト –加算コンサルティングサービス

介護事業所の運営には、加算管理や報酬請求、採用活動など多くの事務作業が発生します。しかし、これらに時間を取られすぎると、肝心の介護サービスの質が低下しかねません。

「カイビズ アシスト」 は、介護事業所の処遇改善加算と特定事業所加算の取得・運用をサポートするサービスです。加算の取得までのフォローだけでなく効率的な運用方法など特定事業所加算・処遇改善加算に関する手続きをまるっとフォローいたします。

この記事の監修者

カイビズ編集部

訪問介護事業所を自社で運営してきた実績をもとに、介護現場での課題に即した情報発信を行っています。
加算取得支援、報酬請求代行、採用代行など、介護・障害福祉分野の経営支援に特化したノウハウを有しており、制度改定や実務に関する最新情報をわかりやすく解説しています。

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