株式会社東京商工リサーチは2023年度の訪問介護事業所の倒産件数が過去最大60件と報告し、業歴20年以上の倒産も増加したことから職員高齢化も理由の一部と報じました。
また、人手不足倒産も10件以上発生しています。最大の要因は販売不振が最多ですが、そもそも人手不足や事務作業が膨大で「訪問依頼を断る」ケースもあり、採用問題は深刻です。
よって、本記事では訪問介護事業所の安定経営に活かせる次のポイント↓
- 訪問介護事業所の倒産背景を知る
- 採用活動が必要な理由「基本報酬引き下げ」「若返り」「就労人口の減少」
- 採用コストの相場を知り、自社の採用活動に活かす。
- 効果的な求人票作成に必要な「ヒートマップ活用法」
- 仕事内容を詳細に伝える重要性
上記をお伝えします。特にヒートマップ活用法は独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が2012年に初めて報告し、現在でも求人票作成においては必要な知識です。
では、はじめに訪問介護事業所の倒産が増加している理由を詳しく解説します。
訪問介護事業所の倒産が増加している理由

株式会社東京商工リサーチ2023年12月10日「2023年の「訪問介護事業者」倒産が60件に急増 ヘルパー不足や物価高、競合で過去最多を更新」とニュース記事を配信しました。
主な内容は
- 倒産件数が過去最大の60件を記録
- 他業界との賃金格差拡大、物価高、大手企業との競合が背景に
- 業歴20年以上の倒産も目立つ
- 倒産事業所の8割は従業員数10人未満
- 介護ニーズは増加し、介護職員の賃金は処遇改善加算により微増の方向性
となっています。
当編集部では倒産要因に関し「採用活動に割く時間がない」ことも要因と考えています。
なぜか?
そもそも、従業員数10人未満の訪問介護事業所が倒産件数の8割を占めています。この数字は
- 事業所規模を縮小し、事業所閉鎖に向けて準備している
- 人手が足りないから訪問件数を増やせず、思うように事業所規模が拡大できない
- 採用活動の知識や事務作業の時間が足りない
上記の状況も考えられます。実際に弊社が支援させていただく訪問介護事業所様においても同様のケースからご相談いただきます。
事業所規模が50人以上に拡大すると10人以下の事業所と比較して、離職率は半分に低下すると過去記事で解説しました。※こちらに関連記事リンクがあります。
訪問介護事業所の採用難は深刻な状況で、訪問介護の有効求人倍率が15倍になっております。これは、
1人の求職者に対して15の訪問介護事業所が求職オファーする状況です。
つまり、「訪問介護事業所は規模が拡大するほど倒産しにくくなり、採用活動の推進と定着に向けた組織体制の構築」が重要といえます。
次に、訪問介護事業所の未来から採用活動が必要な理由を、深堀してご説明します。
訪問介護事業所がおかれる経営環境

2025年問題に代表される、少子高齢化は職員の高齢化率の高い事業所様にとっては問題です。
弊社でご支援させていただく事業所様では
「若い職員が入ってこない。系列の通所介護事業所から移動を促しているけど、なかなか良い返事はもらえないね。通所と比べて移動が大変な部分もあると思う」
などのお声もいただきます。就労人口は加速度的に減少することが予想されており、採用活動の強化と定着に向けた組織体制は「今、取り組むべき経営課題の」一つです。
数字の面からみても、介護労働安定センターが2023年に報告した以下の内容は
- ヘルパーの1年以内における離職率は約14%
- 65歳以上の高齢者が占める割合は約34%
と報告しています。65歳以上の占める割合が増えているため、退職理由に「健康問題」があげられています。
事実、冒頭でも紹介した東京商工リサーチの記事においても「職員の高齢化」は倒産件数増加の要因とされています。
訪問介護事業所の経営環境を分析するとき、離職率(定着率)や高齢化率を平均値と比較してどうなのか?客観的な指標を用いて分析すると有効です。
別の観点では、2024年4月より訪問介護事業所の介護報酬引き下げが発表しました。非常に残念の一言につきます。
採用活動には求人広告費用、採用エージェント経由の紹介、リファラル(職員紹介の奨励金)の強化など採用コストがかかります。
訪問介護事業所の安定経営に逆行する流れのなか、採用コストどの程度必要なのか?一般社団法人「先刻介護事業者連盟」がまとめた調査では
- 求人広告などを利用する場合 約4万円/一人
- 有料の職業紹介会社経由だと 約6万円/一人
※中小規模の訪問介護事業所の場合
上記は採用コストの平均値をまとめたもので、地方では+2万~+3万円の費用増が必要です。
基本報酬は引き下げられるため、効果的な求人票にはノウハウが大切です。
今回はその一部、独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が報告したヒートマップを活用した求人票の書き方をお伝えします。
求人票作成に活かせるヒートマップ

上記は求職者がハローワークの求人票のどの部分を見ているか視覚的に示した図です。
ヒートマップとよばれ、主にWEB業界で使用されています。アイコンや目線の動きを分析して緑→黄色→赤の順番で興味が高いことをあらわしています
注目すべき点は「仕事内容」です。
上段が「興味のない求人」下段が「興味のある求人」ですが、いずれも「仕事内容」に興味をもっています
つまり、求職者は「求人内容は仕事内容を初めにみて、魅力的か判断した後に福利厚生や給与などを確認している」ことが分かります。
仕事内容の詳細を記載し、求職者に対し具体的なイメージを持っていただくことが大切です。
例えば
- 訪問介護事業における訪問介護業務全般
- 訪問介護/介護度○/移動に配慮/400万可
上記は非常に簡潔に記載しましたが、それでも「平均介護度を伝え、移動面に配慮した事業所」を選びたい求職者にとっては魅力的です。
タイトルに興味を持った求職者に「移動は電動アシスト付き自転車」など運転免許ごとに移動に配慮する内容を詳細に説明します。
他にも、
- 利用者の平均介護度
- 医療的ケアの有無
- 移動時間の平均
- 職員の平均年齢
- 有給消化率
などを記載すると「仕事内容がイメージ」しやすいため差別化が図れるポイントです。
ただし、文字数は何文字が読まれやすいなど「採用活動には知識や経験」が必要な上、自社の強みを分析して伝える技術が非常に重要です。
そのため、採用代行の専門の会社も数多く存在します。弊社もその一つです。
採用代行を利用する価値
これまでお伝えしてきたとおり、中小規模の事業所様では経営者が
- 求人広告に記載する内容を詳細に考える
- 自社の強みを他社と比較した上で、検討する
- 採用に関する知識や伝える技術を習得し、伝える。
- 採用コストを捻出する。
上記を一人で実施するには非常に労力がかかります。また、レセプションやシフト作成など他の事務作業も負担です。一方で、
- 利用者様やケアマネージャーとの連絡体制
- 介護サービスの質の向上
- 利用者さまやご家族の状況把握
など「訪問介護事業所の本来業務」に専念したいとのご相談いただくことが多く、事業所様の本心だと当編集部では考えています。
弊社サービス「カイビズリクルーティング」は
- 求人原稿の執筆
- 求人サイトの選定と掲載
- 一次面接の代行や応募者管理
など「採用に関するノウハウをご提供し、事務負担を軽減する」ことが、利用価値です。対価に応じた価値を提供し、
「事業所規模が安定したら採用関連を内製化(自社で)していこう」
など将来的な採用戦略に寄り添ってご支援いたします。
まずは、無料のご相談をお待ちしています。

