本記事では、介護保険請求を国保連に実施する流れを、介護報酬の請求を初めて実施する方でも簡単に理解できるよう説明していきます。
- 報酬請求業務の全体スケジュールがわかる
- 請求業務の注意点をピックアップ
- 東京都の介護給付費請求の手引き(審査支払結果帳票の解説)を元に解説
では、介護報酬の請求業務の流れを順を追って解説いたします。
介護保険請求の流れと全体スケジュール

介護保険の報酬を請求する大まかな流れは「必要なソフトを用意して、サービス実績をまとめ、翌月10日以内にケアマネジャーと確認・調整後に介護報酬を国保連に請求する」です。
具体的な手順は、画像と以下の手順を参考にしてください。
- 国保中央会の「介護伝送ソフト」または「民間の国保連伝送ソフト」を用意する。
- 居宅介護支援事業所に対し、翌月3日以内に実績報告を行う。
- サービス内容や報酬算定に誤りがあれば、修正する。
- 翌月10日以内に「介護給付費請求書」および「介護給付明細書」を作成する。
- 利用者および国保連に請求し、介護報酬を受け取る。
介護保険請求は原則、電子媒体による請求です。
CD-ROMなど磁気媒体でも請求は可能ですが、インターネット経由の請求が一般的なため、磁気媒体を利用した請求方法は割愛します。
では、介護保険請求の詳細な流れを押さえていきましょう。
国保連へ介護報酬を請求する流れ
- 請求準備
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請求準備は主に以下の3点を行います。
- 介護保険被保険者証および負担割合証のコピーを準備する。
- 介護請求ソフトを用意する。
- 「介護給付費請求書」および「介護給付明細書」の様式を準備する。
基本的には、上記の3点を用意して被保険者番号などを記載していきます。
介護保険請求ソフトは国保中央会の「介護伝送ソフト」だと6万円です。
月額料金は発生しませんが、ソフトをインストールするためのCD-ROMが1枚支給される形となりますので、ひとつのパソコンでしか使用できない点に注意が必要です。その他にも民間企業が様々なソフトを提供しておりますので、比較・検討を行い自社に合ったものを選ぶのも手段の一つです。
開業初期などは請求業務も念頭において、事前に準備しておきましょう。
- ケアマネジャーへの実績報告
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実際に介護サービスを提供したら、事前にケアマネジャーより送付されている「サービス提供表」に実績を記入します。
体調不良による入院や諸事情によるサービス内容の変更があれば、記載しましょう。
実績報告はサービス提供月の1日〜3日以内が一般的です。その後、ケアマネジャーは「給付管理票」を作成し、国保連に提出。国保連がサービス内容に誤りがないか確認します。
修正箇所等があれば、修正し国保連と利用者へ請求します。
- 国保連および利用者へサービス提供費の金額を確定する
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国保連に請求する金額は利用者の「負担割合」によって、7割~9割の金額となります。事前に負担割合証で確認しておきましょう。
例えば、10万円分の介護報酬請求と負担割合1割だと以下の例のとおりです。
- 利用者宛の請求:1万円
- 国保連への請求:9万円
次に国保連へ請求するデータの内訳をみてみましょう。
- 国保連への請求
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サービス事業者が国保連に請求するときは、以下の書類を準備する必要があります。
- 介護給付費請求書
- 介護給付費明細書
「介護給付費請求書」は事業所を利用した全利用者の詳細を記載する書類です。
一方、「介護給付費明細書」は個別の利用者毎のサービス内容を確認しています。例えば、利用者に提供された日数やサービスの時間などです。
上記の書類を「10日」までに作成し、各介護ソフトを用いて伝送処理します。期限を超過すると、受付不可となるため厳守ください。
介護保険請求時の注意点
介護保険請求時は国保連によって「突合点検・縦覧点検」が行われます。
突合点検・縦覧点検とは、介護保険請求を各事業所間やケアマネジャーの「給付管理票」や過去の利用実績と比較する点検方法です。
介護保険では、複数の事業所を利用している利用者もいます。その場合、一か所した算定できない加算もあります。例えば、緊急時訪問看護加算などです。
その他の注意点は次のとおりです。
- 他の介護事業者への配慮
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介護保険請求は他の事業者への配慮も必要です。なぜなら、複数の介護サービスを利用している場合もあるからです。
具体的には、訪問介護を利用していてデイサービスも利用している場合は「訪問時間の誤り」があると、デイサービスの提供単位に影響がある場合があります。
そうなると、他の介護事業所の請求業務に影響がでます。また、逆もしかりです。
正確なサービス提供時間の記載と、誤った場合は速やかな訂正が必要です。
- 請求書および領収書の保管
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利用者および国保連への介護報酬関係の請求書などは「5年間の保管義務」が発生します。
電子帳簿保存法が施行され、国保連への請求は「電子データ」となるため、電子データで保存する必要があります。
保管期間に関しては、「5年が望ましい」との見解が厚生労働省老健局介護保険計画課※より示されており、守っていればまず問題は無いでしょう。
- 加算項目の確認
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加算項目の確認は、報酬請求業務において特に重要なポイントです。
加算項目は、条件を満たすことで基本報酬に上乗せされるため、収益を向上させるための機会となります。しかし、要件を正確に把握しておかないと請求漏れや過剰請求のリスクがあり、結果として不正請求とみなされる恐れもあります。
実際に、計算の漏れや誤りも多く、たとえば特定事業所加算を取得している場合でも正しく加算されていなければ、適正な報酬が得られません。
加算項目ごとに定められた要件(例:処遇改善加算、特定事業所加算など)を確認し、条件を満たしているかを慎重に確認することが大切です。また、加算適用の根拠となる記録(計画書、報告書、提供記録など)は必ず整備し、いつでも確認できるようにしておくことが望ましいです。
まとめ
介護保険請求を国保連に実施する流れは「必要なソフトを用意して、サービス実績をまとめ、翌月10日以内にケアマネジャーと確認・調整後に介護報酬を国保連に請求」です。
具体的には、以下のポイントを参考にしてください。特に初めて実施する場合は「介護報酬の請求ソフト」も準備する点は抜けがちのため、注意が必要です。
- 国保中央会の「介護伝送ソフト」または「民間の国保連伝送ソフト」を用意する。
- 居宅介護支援事業所に対し、翌月3日以内に実績報告を行う。
- サービス内容や報酬算定に誤りがあれば、修正する。
- 翌月10日以内に「介護給付費請求書」および「介護給付明細書」を作成する。
- 利用者および国保連に請求し、介護報酬を受け取る。
注意点として、他の介護事業所への配慮(修正があれば、早めに実施)や請求書および領収書の保険義務5年があります。
この、報酬請求業務は月初から10日まで負担が集中するため、月内での業務平準化が難しくなる要因の一つです。これらの負担を軽減するために報酬請求業務をアウトソーシングすることも手段のひとつです。
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