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訪問介護の特定事業所加算ⅠとⅡの違い|要件・加算率・難易度を徹底比較!

訪問介護事業所における「特定事業所加算」は、介護報酬の中でも比較的大きなインパクトを持つ加算制度です。
事業所の体制や人員配置、運営体制に一定の基準を満たすことで、基本報酬に加えて加算が認められますが、まだ取得していない事業所も少なくありません。

中でも加算率の大きな「特定事業所加算Ⅰ」と「特定事業所加算Ⅱ」のどちらを目指すべきか、と悩む管理者の方は多くいらっしゃいます。特に、加算ⅠとⅡでは加算率も要件も大きく異なるため、選択によっては事業運営に大きく影響する可能性もあります。

この記事では、訪問介護における特定事業所加算ⅠとⅡの違いについて、要件・加算率・難易度の視点からわかりやすく解説します。まずは加算率の違いが、事業収益にどのような影響を与えるかを見ていきましょう。

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訪問介護向け:特定事業所加算Ⅰ・Ⅱ徹底比較ガイド

特定事業所加算ⅠとⅡの算定要件の違いを比較し、加算の概要から取得にまで解説しています。
令和6年度改定に対応した最新の算定要件、人員配置基準、体制整備のポイントまでまとまったチェックリスト付きです。
「加算Ⅰは難しそう」「今の体制で何が取れるのか分からない」という悩みのある管理者・サ責の方におすすめです。

訪問介護における「特定事業所加算」は、ⅠからⅤまでの5段階に分かれています。それぞれの区分で加算率が異なり、事業所の体制や実績に応じて取得できる区分が決まります。

以下は、各加算区分と加算率の一覧です。

区分意味対応
特定事業所加算Ⅰ所得単位数の20%最上位加算/要件が最も厳しい
特定事業所加算Ⅱ所得単位数の10%最も取得事業所が多い
特定事業所加算Ⅲ所得単位数の10%加算Ⅱと同率
特定事業所加算Ⅳ所得単位数の3%旧加算Ⅴ/体制要件メイン
特定事業所加算Ⅴ所得単位数の3%新設/他の区分と併算可能/山間地域に居住する利用者へのサービス提供
表:厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改訂事項について」を元に編集部で作成

中でも、特定事業所加算Ⅰは最も高い「20%」の加算率で、収益面で大きな効果をもたらします。
例えば、月100万円分の訪問介護サービスを提供している事業所で比較すると

  • 加算Ⅰ:月20万円、年間240万円の加算収入
  • 加算Ⅱ・Ⅲ:月10万円、年間120万円
  • 加算Ⅳ・Ⅴ:月3万円、年間36万円

このように、加算区分が上がるほど収益効果が顕著になります。とくに加算Ⅰの取得は、経営的なメリットだけでなく、サービス提供体制の質をアピールする材料にもなります。
ただし、加算Ⅰの取得には厳しい基準が設けられており、体制整備が求められます。次章では、特定事業所加算ⅠとⅡの要件の違いについて具体的に比較していきます。

特定事業所加算ⅠとⅡは、加算率だけでなく算定要件にも大きな違いがあります。加算Ⅱは比較的取得しやすいですが、加算Ⅰはより厳格な体制整備が求められます。
以下に、訪問介護における加算ⅠとⅡの主な要件の違いを表でまとめました。

※看取り期の対応実績を選択する場合は、24時間連絡体制の要件を満たすことが必須

このように、加算Ⅰは加算Ⅱに比べて対応すべき項目が多く、実績ベースの要件が含まれています。
特に、看取り対応実績や重度者の割合などは、実績を積み重ねなければすぐには充足できないため、取得までに一定の準備期間が必要です。
一方、加算Ⅱは実務経験や研修体制、会議の実施など、基本的な運営管理体制が整っていれば比較的短期間で取得が可能です。まず加算Ⅱからスタートし、体制を整えながら加算Ⅰへ移行していくのも一つの戦略です。

次章では、加算取得の難易度についてポイントを解説していきます。

特定事業所加算の取得には、制度上の要件を満たすだけでなく、日々の運営体制の見直しや現場の業務負担への配慮が求められます。加算ⅠとⅡでは、取得するための難易度に明確な差があります。

まず加算Ⅰでは、重度者割合や看取り介護の実績など、一定の利用者構成や過去の実績が前提となるため、準備を始めてもすぐに要件を満たせない項目があります。さらに、24時間連絡体制も含め、現場の負担は大きくなります。

一方で、加算ⅡはⅠと比較すると要件が緩和され、日々の管理体制を適切に整え、必要な人員を確保できれば到達できる範囲にあります。ただし、これらも表面的に実施しているだけでは認められず、記録や証拠書類の整備、職員への理解浸透が求められます。

また、制度要件をクリアしても、実地指導・監査の際に整合性が取れないことで返還を求められる事例もあります。そのため、記録や体制が、形式だけでなく実態として機能しているかを常に意識することが重要です。

特定事業所加算Ⅰの取得には、要件の充足だけでなく、中長期的な視点での運営改善計画が不可欠です。すぐに取得が難しい場合でも、将来的に加算Ⅰを目指す道筋として、まずは加算Ⅱを取得・維持しながら体制を段階的に整えていく方法が現実的です。

特定事業所加算ⅠとⅡのどちらを目指すべきかは、訪問介護事業所の現在の運営状況や体制の成熟度によって大きく異なります。安易に加算率が高いからⅠを目指すのではなく、自事業所にとって持続可能な加算取得を選ぶことが重要です。

まず、以下のような条件に当てはまる事業所は、加算Ⅰの取得に向いているといえます。

  • 比較的重度者や、医療的ケアが必要な医療者が多い
  • 看取り期対応の経験・実績があり、マニュアルや記録が整備されている
  • サ責・職員の経験年数が十分で、研修や会議の運営が習慣化している
  • 24時間連絡体制にも対応できる人材が確保できる

こうした要件をすでに満たしている、あるいは少しの準備で満たせる状況であれば、収益性と差別化の両面から加算Ⅰの取得を目指す価値は十分にあります。
とくに、加算Ⅰのような上位加算を継続的に取得できる体制を構築することで、地域の中で質の高い訪問介護サービスを提供している事業所としての評価を高めることができます。これは、単なる収益向上にとどまらず、人材採用や他事業所・医療機関との連携、地域包括支援センターからの信頼確保にもつながる重要な経営要素です。

一方、以下のような状況にある事業所では、加算Ⅱの取得から始めるのが現実的です。

  • 看取り期や重度利用者の受け入れ実績が少ない
  • 運営体制の文書化や記録整備が未整備
  • 管理者・職員ともに制度理解が進んでいない

加算Ⅱは訪問介護事業所の中で最も取得率が高く、まずはここを確実に取得・維持することが制度運用の基礎づくりにつながります。その後、利用者層や職員構成の変化に応じて、加算Ⅰの取得を中期的な目標に据えるのが理想的です。

いずれにしても、自社の状況を正しく把握し、必要な体制整備にどのくらいの時間とコストをかけられるかを見極めることが、加算選択における最も重要な判断材料となります。

訪問介護における特定事業所加算は、単なる加算収入の増加にとどまらず、経営方針や事業所運営に直結する制度です。

加算Ⅰは20%という高い加算率を持ち、規模にもよりますが年間で数十万〜数百万円の収益向上が見込めます。地域での評価や職員の意識向上にもつながり、事業の質を高めるチャンスとなります。

一方、加算Ⅱは取得しやすく、既に多くの事業所が実際に算定しています。基本的な体制整備から始めてⅡを安定的に運用し、状況に応じて加算Ⅰへの移行を視野に入れる方法も現実的です。

なお、取得に向けた体制整備や文書管理に不安がある場合は、外部の専門家に相談することも一つの選択肢です。
第三者の視点での分析やサポートを活用することで、現場の負担を抑えつつ、確実に加算取得を目指すことが可能です。
カイビズでは特定事業所加算の上位加算取得に向けてのサポートも行っております。ぜひ気軽にお問い合わせください。

今より上位の特定事業所加算を取得したい方へ! カイビズアシスト –加算コンサルティングサービス

介護事業所の運営には、加算管理や報酬請求、採用活動など多くの事務作業が発生します。しかし、これらに時間を取られすぎると、肝心の介護サービスの質が低下しかねません。

「カイビズ アシスト」 は、介護事業所の加算取得をサポートするサービスです。加算を取得することで事業所の収益の安定化が見込めるだけでなく、人材の定着化・信頼度の向上など様々なメリットが生じます。

この記事の監修者

カイビズ編集部

重度訪問介護・グループホームなど自社で運営してきた実績をもとに、介護現場での課題に即した情報発信を行っています。
加算取得支援、報酬請求代行、採用代行など、介護・障害福祉分野の経営支援に特化したノウハウを有しており、制度改定や実務に関する最新情報を正確かつわかりやすく解説しています。

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