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2025年度版 | 訪問介護の特定事業所加算の取得方法を徹底解説

特定事業所加算は、訪問介護・重度訪問介護の事業所にとって、収益改善・体制強化・信頼性向上を実現できる重要な加算です。
しかし、その一方で、「要件が複雑」「何から始めればいいか分からない」「手間に見合うメリットがあるとは思えない」といった理由で、取得に踏み出せずにいる方も少なくありません。

この記事では、2025年度の制度に対応した最新の取得方法を、ステップごとにわかりやすく解説するとともに、実際にどのようなメリットが得られるのかを具体的に紹介します。

なお、カイビズ編集部では特定事業所加算の取得ステップを解説した資料を無料で配信しています。
収益を向上させ、事業所運営を安定させたいと考えている方にぜひ読んでいただきたい資料ですので、以下からダウンロードして内容をご確認ください。

加算を取得して赤字経営から脱出!- 特定事業所加算取得のためのステップ解説

本資料では、特定事業所加算の取得の要件やステップを分かりやすく解説。

各サービスごとの異なる要件や、加算取得でつまずきやすいポイントを明確にし、スムーズな申請を支援します。
特定事業所加算は、サービスの質を向上させながら収益を安定させるための強力な手段です。
特定事業所加算の取得を検討中・どんな加算か知りたいという方は是非ダウンロードください!

訪問介護・重度訪問介護を取り巻く環境は、2024年度の介護報酬改定以降、大きく変化しました。特に、基本報酬の引き下げにより、従来の収益構造では事業運営の安定が難しくなったという声が多くの現場から上がっています。

そのような中、収益を確保しながら質の高いサービス提供を継続するための「鍵」となるのが特定事業所加算です。
この加算は、国が「質の高い訪問介護サービス」として評価した事業所に対して、基本報酬に上乗せして支給される報酬加算であり、報酬率は以下の通り区分されています。

区分加算率想定される増収(月額目安)
加算Ⅰ所定単位数の20%約40万円
加算Ⅱ所定単位数の10%約20万円
加算Ⅲ所定単位数の10%約20万円
加算Ⅳ所定単位数の3%約6万円
加算Ⅴ所定単位数の3%約6万円
表:編集部で作成

※想定額は、月200万円規模の介護報酬を得ている場合のシミュレーションです。

加算Ⅰを取得すれば、年間で最大約480万円の収益増が見込めます。
加算Ⅱ・Ⅲでも年間240万円の増収が期待でき、職員処遇や事業基盤の強化に活用可能です。

特定事業所加算の取得には、要件を満たすための準備や手続きが必要ですが、それを上回る「明確なメリット」が存在します。ここでは、訪問介護・重度訪問介護の現場にとって特に重要な3つのポイントを解説します。

① 安定した収益改善が図れる

加算を取得する最大のメリットは、介護報酬に対する上乗せ効果による収益改善です。
たとえば、毎月200万円の所定単位数に基づく報酬を得ている事業所が、加算Ⅰ(20%)を取得すれば、月額40万円・年間で480万円の増収が見込めます。加算Ⅱ(10%)でも、年間240万円の増収となり、経営の安定化に直結します。

特定事業所加算は利用者ごとに個別で算定するのではなく、「事業所単位」で取得される制度です。事業所が取得した加算区分に応じて、サービスを提供するすべての利用者の介護報酬に一律で上乗せされます

特定事業所加算を取得することで、訪問1回ごとの報酬単価がベースアップするため、たとえ利用者数や訪問回数が増えなくても、すでに提供しているサービスだけで収益性を高めることが可能になります

これは、介護報酬の単価引き上げと同じような効果を持ち、収益の土台を底上げする手段として非常に有効です。

② 職員の処遇改善・モチベーション向上につながる

特定事業所加算の取得は、「処遇改善加算Ⅰ」の取得要件とも連動しており、加算の取得がそのまま職員への手当増・賞与強化につながるケースが少なくありません。

また、加算の算定要件には、職員ごとの研修計画の策定や健康診断の実施、情報共有のための定期会議などが含まれており、制度的に職員が安心して働ける環境の整備が促されるのも大きなポイントです。

こうした取り組みにより、日々の業務における不安やストレスが軽減され、結果として「定着率の向上」「離職防止」につながります。介護業界全体で人材不足が叫ばれるなか、職員が「選びたくなる」職場づくりの一手としても、加算取得は有効です。

③ 事業所の信頼性向上と他機関からの紹介増加が期待できる

特定事業所加算を取得していることは、厚生労働省が定めた「質の高い介護サービス提供事業所」であると認定されていることを意味します。

この認定は、地域包括支援センターやケアマネジャーにとっても、紹介先として安心できる基準の一つであり、新規利用者の紹介が増える要因となります。また、利用者やその家族からの信頼を得やすくなる効果にもつながります。

特定事業所加算は、適切な体制整備と書類準備を行えば、どの事業所でも取得可能な制度です。ここでは、実際に取得に向けて取り組むための「3つのステップ」をご紹介します。

ステップ1:自社の現状と加算要件を照らし合わせる

ぞれに求められる「体制要件」「人材要件」「重度者等対応要件」が異なります。2024年度の報酬改定で基準が見直されているため、最新の要件表をもとに、自社の現状と照らし合わせていきましょう

  • 介護福祉士の割合は30%以上あるか?
  • サービス提供責任者は経験年数を満たしているか?
  • 研修計画や定期会議の記録はあるか?

現時点で達成が難しい項目があれば、無理に加算Ⅰを狙うのではなく、現実的に取得できる区分(例:加算ⅡまたはⅢ)をターゲットにすることがポイントです

ステップ2:書類・体制整備を行い、証拠を準備する

加算の取得には、「体制が整っている」だけでは不十分で、その体制を文書で証明できることが必要です。以下のような記録・資料の準備が求められます。

必要書類の例
  • 研修実施記録(研修計画書、実施報告)
  • 職員の資格証コピー、経験年数一覧 など

これらは、申請時だけでなく運営指導時にもチェックされるため、日常的に更新・保存しておく体制を構築することが重要です。

ステップ3:管轄自治体へ届出、取得後は継続的な管理体制を

必要な体制と書類が整ったら、加算取得の届出を所轄の自治体へ提出します。提出書類や受付タイミングは地域によって異なるため、事前に担当窓口へ確認しておくとスムーズです。

加算の届出が受理されると、翌月または翌々月から加算の算定が可能になります。ただし、ここで終わりではありません。加算は「取得して終わり」ではなく、「継続して維持すること」が求められる制度です。

特に注意すべきは以下の点です。

注意点
  • 職員の退職などで要件を満たさなくなると、翌月から算定停止が必要
  • 要件を満たさないまま加算を算定すると、返還が求められる可能性も

そのため、定期的に自己点検を行い、体制維持と証拠書類を継続的に管理することが重要です。

Q.どの加算区分を目指せばよいか迷っています。どう選べばよいですか?

A. 自社の体制・人材状況に応じて、最も現実的に取得できる区分を選ぶことがポイント。

たとえば、介護福祉士の割合や常勤のサービス提供責任者の配置状況、研修・会議の実施状況などを基準に確認しましょう。加算Ⅰは最も高い報酬率(20%)ですが、要件も厳しく、取得できる事業所は限られます。一方で加算Ⅱ(10%)は、比較的現実的に目指せる区分であり、収益面でも十分な効果が見込めます。

Q. 必要な要件は一度満たせばよいのですか?

A. いいえ、継続的に要件を満たし続けることが求められます。

加算は「取得して終わり」ではなく、「運用して維持する」ことが前提となります。たとえば職員の異動や退職によって要件を満たさなくなった場合は、速やかに加算の算定を中止しなければなりません。自治体による運営指導でも確認されるため、定期的な自己点検体制が重要です。

Q. 利用者全員に加算が適用されるのですか?

A. はい、加算は事業所単位で取得され、サービスを受けるすべての利用者に一律に加算されます。

そのため、利用者1人1人に対して加算の「適用・不適用」を選ぶことはできません。加算取得により介護報酬が上がるため、利用者の自己負担もその分増加します。取得前には、加算の目的と高品質なサービス提供の内容を丁寧に説明し、理解を得ることが必要です。

Q. 書類作成や運用管理の負担が不安です。どこから手を付ければ良いですか?

A. まずは自社の現状をチェックし、加算区分ごとの要件表を使って差分を整理することから始めましょう。

その上で、研修計画や会議議事録、職員の資格・経験一覧など、今ある資料の棚卸しを行うことが第一歩です。
自力での取得が難しい場合は、外部支援サービスを活用することで、情報整理から申請までを効率的に進められます。

まとめ

特定事業所加算は、収益改善だけでなく、事業所全体のサービス品質や組織体制の底上げにもつながる制度です。加算取得を通して、事業の安定化・差別化・人材定着といった多くのメリットを享受できます。

一方で、加算取得には複雑な要件の整理や書類作成、職員体制の管理といった実務的なハードルがあるのも事実です。特に多忙な訪問介護事業所では、「時間がない」「手続きが難しい」といった声も多く聞かれます。

そうした場合は、加算取得の実務を支援する専門サービスを活用するのも一つの手段です。

カイビズでは、事業所ごとの体制分析から、必要な整備・届出支援、運用管理のフォローまで、特定事業所加算の取得と維持を支援しています。
専門家の力を借りて確実な加算取得と持続可能な体制整備に取り組んでみてはいかがでしょうか。

特定事業所加算・処遇改善加算の取得をサポート! カイビズアシスト –加算コンサルティングサービス

介護事業所の運営には、加算管理や報酬請求、採用活動など多くの事務作業が発生します。しかし、これらに時間を取られすぎると、肝心の介護サービスの質が低下しかねません。

「カイビズ アシスト」 は、介護事業所の処遇改善加算と特定事業所加算の取得・運用をサポートするサービスです。加算の取得までのフォローだけでなく効率的な運用方法など特定事業所加算・処遇改善加算に関する手続きをまるっとフォローいたします。

この記事の監修者

カイビズ編集部

重度訪問介護など自社で運営してきた実績をもとに、介護現場での課題に即した情報発信を行っています。
加算取得支援、報酬請求代行、採用代行など、介護・障害福祉分野の経営支援に特化したノウハウを有しており、制度改定や実務に関する最新情報をわかりやすく解説しています。

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