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訪問介護の法定研修!多忙な管理者が無理なく運用するポイント

管理者やサービス提供責任者(以下:サ責)にとって、日々の多忙な事業運営の中、必要な研修を把握し、計画的に実施することは大きな負担です。
とはいえ法定研修は、利用者の安全確保やサービス品質の維持・向上、さらには運営指導への適切な対応のために、必ず実施しなければなりません。

この記事では、訪問介護事業所で実施が求められる法定研修を一覧で整理するとともに、未実施のリスクや、無理なく継続できる研修計画の立て方について分かりやすく解説します。

なお、カイビズでは特定事業所加算の要件である個別研修計画の作成・実施に関する資料を無料で配信しています。
これから取得する事業所は要件を正しく理解するために、そして、すでに取得済みの事業所はセルフチェックなどにご活用ください。

特定事業所加算を成功に導く!個別研修計画の効率的な運用術

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介護サービスにはそれぞれ運営基準が定められており、訪問介護も同様です。その中には、人員配置やご利用者への説明・同意に関する規定に加え、定期的に実施すべき研修が明記されています。

法定研修とは?訪問介護事業所に求められる理由

介護保険制度では、全国どこでも一定水準の介護サービスが提供されるよう、国が運営基準を定めています。
また、事業所が基準に沿って適切に運営されているかを確認するため、定期的に行政による運営指導が実施されます。
運営指導では人員配置や記録だけでなく、職員研修の実施状況も確認されます。
具体的には「どのような研修を」「いつ実施し」「誰が受講したのか」といった実績がチェックされ、不備があれば指導の対象となります。

訪問介護で必要な法定研修一覧

法定研修として規定されている研修のテーマ、ポイントをまとめました。

法定研修ポイント
虐待防止研修・虐待防止委員会、虐待防止指針作成、担当者配置が必要。
・未実施は「高齢者虐待防止措置未実施減算」の対象。
災害BCP研修・BCP策定・研修・訓練が必要。
・未実施は「業務継続計画未策定減算」の対象。
災害BCP訓練・研修だけでは不可。訓練実施記録も保存しておくこと。
感染症BCP研修・感染症予防研修との一体開催も可能。
感染症BCP訓練・感染した利用宅の訪問を想定した訓練や事業所内感染を想定した訓練などが効果的。
身体的拘束等の適正化・事業所として身体拘束防止委員会・指針・研修が必要。
・未整備は「身体拘束廃止未実施減算」の対象。
感染症の予防及びまん延防止・感染予防委員会、指針整備が必要。
・感染症BCPと一体運用可。
事故発生の防止・事故防止体制整備(指針やマニュアル)が必要。

法定研修とは別に、サービスの質向上や加算要件など、事業所の実情に応じて開催が推奨されている研修もあります。

年1回以上の実施を推奨されている研修ポイント
認知症ケア・認知症高齢者への対応力向上に有効
・BPSD(認知症の行動・心理症状)への対応や本人主体の支援を学ぶ
プライバシー保護
個人情報保護
・運営指導で確認されることが多い
・訪問先での情報管理や事業所内ルールを決める
ハラスメント防止・カスタマーハラスメントや職員間ハラスメント対策
・相談窓口や対応手順を周知しておく
接遇・マナー・ご利用者、家族への対応をマニュアルにする
・訪問時のマナーやルールを見える化する

研修は実施すればよいというものではありません。
「どの時間帯なら集まりやすいか」「参加したスタッフが満足できる内容か」管理者や研修担当者には多くの配慮が求められます。

当日よりも準備が大変

法定研修は年間研修計画に位置付けられ毎年実施するため、同じ資料を使い回すと職員の関心が薄れやすくなります。とはいえ、内容を毎回見直そうとすると、法令や制度改正の確認、新規の資料作成などに多大な時間がかかってしまいます。
また、新人からベテランまでを対象とすると、準備に時間がかかり、通常業務との両立に悩む担当者は少なくありません。

訪問介護特有のスケジュール調整の難しさ

訪問介護はヘルパーによって一人ひとりの活動時間が異なります。全員が揃う時間は始業時や終業時、昼食時などに限られており、一同に集まって研修を実施することは困難です。
また、短時間パートや登録ヘルパーなど多様な働き方をする職員が多いことも、集合研修の実施を難しくしている要因です。

管理者が抱え込むことで起きるリスク

研修を実施した際、適切な実施記録をとっておかないと、運営指導の際に「未実施」とみなされるリスクがあります。
とくに会議の開催やヘルパーごとの研修計画作成、また看取りや認知症に関連する研修などは、処遇改善や各加算の算定基準に直結します。管理者ひとりでは記録の不備や実施漏れを招くリスクがあるので、事業所内で共有できる仕組みづくりが重要です。

法定研修や加算取得のための研修などを数えると、月1回程度の開催ペースではすべてを網羅できません。
そこで、日常業務と連動させながら研修にかかる負担を減らす方法をいくつか紹介します。

自主点検と年間研修計画を連動させる

研修漏れを防ぐ最も効果的な方法は、年度初めに自主点検を行い、その結果をもとに年間の研修計画へ落とし込むことです。

連動させる流れは以下の通りです。

STEP
年度初めに自主点検を実施する

行政の自主点検表を活用し、人員配置や運営基準の確認とともに、自分の事業所に必要な法定研修の種類や回数、加算算定に必要な研修内容を洗い出します。

STEP
自主点検の結果を年間スケジュールに反映する

洗い出した研修内容を年間研修計画へ組み込み、実施時期を決めます。スケジュールを見える化することで、計画的な進行が可能になります。

実務上のポイントは、この自主点検を管理者だけで行わないことです。サ責やヘルパーなど、複数の職員で確認・共有することで見落としを防げるだけでなく、運営基準や訪問介護のルールへ理解を深める貴重な機会になります。

※参考:厚生労働省「各種加算等自己点検シートについて

研修教材を標準化する

研修教材を標準化すると研修の効率化を図ることができます。
教材の中で基本的なご利用者の対応方法や訪問時のルールをまとめておけば、サービスの質も安定しやすくなるでしょう。作成には手間がかかりますが、一度整備しておけば新人研修や定期研修で繰り返し活用できます。

また、講師用の進行資料も用意しておくことで、担当者が変わっても同じ内容で研修を実施できます。
必要に応じて外部サービスを活用すれば、研修運営の負担を減らし、管理者は利用者対応や職員支援により多くの時間を充てることができます。

月の手当額の見直しや一時金での追加配分を検討することが重要です。

Q1. 法定研修を実施しないとどうなりますか?

法定研修の実施は運営指導での確認項目です。とくに身体拘束廃止、事故防止、災害・感染症BCP、虐待防止に関する研修は厳しくチェックされるため、実施記録の整備が不可欠です。
また、BCPや虐待防止の未実施による減算や加算取得のための要件となっている研修を怠った場合、加算の返還請求を受ける可能性があります。

※参考:厚生労働省「運営指導マニュアル(別紙2確認項目及び確認文書)

Q2. 法定研修はオンラインでも実施できますか?

実施形式に具体的な取り決めがないため、オンライン開催も可能です。
内部や外部講師による講義のほか、eラーニングや動画視聴など、内容や時期に応じた形式を選択しましょう。
それぞれの研修形式のメリット・デメリットを表でまとめました。

区分メリットデメリット
内部講師研修・事業所の実情を踏まえたり事例に基づいて研修できる
・費用を抑えることができる
・講師の知識や経験によって差が出る
・準備や資料作成の負担が大きい
外部講師研修・専門的で最新の知識を学べる
・研修のマンネリ化を防げる
・講師料や交通費などのコストがかかる
・一般的・抽象的な内容になる場合がある
eラーニング・空いた時間に受講でき、シフト調整がしやすい
・受講履歴や修了状況を管理できる
・受講者の理解度を把握しにくい
・質問や意見交換がその場でできない
動画視聴・同じ内容を全職員に均一に伝えられる
・繰り返し視聴できる
・集中度が下がると理解度も下がる
・端末やネット環境が必要
Q3. 外部サービスを利用するメリットは何ですか?

外部サービスを使うメリットは、資料作成やスケジュール管理の負担を最小限に抑えつつ、実施漏れを防げる点です。
外部サービスによっては、毎月の研修実施から加算の維持・管理までをトータルでカバーしてくれるところもありますので、無理のない研修体制を構築してみてはどうでしょう

訪問介護の経営において、基本報酬はもちろん各種加算を適切に算定し、安定した収益を確保することがポイントとなります。そのためには、研修を計画的に実施し、記録を適切に管理することが欠かせません。

しかし、日々の利用者対応や職員管理に追われる管理者にとって、その負担は決して小さくありません。だからこそ、研修実施のための仕組みづくりや業務の効率化、そして必要に応じて外部サービスを活用することが重要です。

カイビズの加算コンサルティングでは、個別研修計画の作成および研修に使える動画を提供しています。
また、加算の取得見込額の試算、対象者や配分基準の整理、月額賃金改善要件の確認、年度末の実績報告書作成フォローまでトータルで支援しています。

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特定事業所加算・処遇改善加算の取得をサポート! カイビズアシスト –加算コンサルティングサービス

介護事業所の運営には、加算管理や報酬請求、採用活動など多くの事務作業が発生します。しかし、これらに時間を取られすぎると、肝心の介護サービスの質が低下しかねません。

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この記事の監修者

カイビズ編集部

重度訪問介護など自社で事業所の運営をしてきた実績をもとに、介護現場での課題に即した情報発信を行っています。
加算取得支援、報酬請求代行、採用代行など、介護・障害福祉分野の経営支援に特化したノウハウを有しており、制度改定や実務に関する最新情報をわかりやすく解説しています。

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