訪問介護の現場では、深刻な人材不足が続いています。
特に在宅介護の根幹を支えるホームヘルパーの確保は難航しており、「求人を出しても応募がない」「採用してもすぐに辞めてしまう」といった声が多く聞かれます。
こうした中、注目されているのが自社のホームページを活用した採用戦略です。
とはいえ、「うちもホームページはあるけれど、採用にはつながっていない…」という訪問介護事業所も少なくありません。
その理由の多くは、求職者が本当に知りたい情報が掲載されていないことにあります。
本記事では、訪問介護事業所が採用を成功させるために、ホームページに掲載すべき情報や運用のポイントをわかりやすく解説します。
なお、カイビズでは介護労働実態調査のデータを元に訪問介護の採用・離職防止に向けた施策集を無料で配布中です。
採用に課題を抱える介護事業所様におすすめの一冊ですので、ぜひダウンロードください。
データで読み解く訪問介護の採用・離職防止の施策まとめ

採用課題を抱える介護事業所の管理者・経営者の方必見!
この資料では、公益財団法人 介護労働安定センターが発表した「令和4年度 介護労働実態調査」の中から、訪問介護事業の採用・離職に関連する労働者・事業者の調査結果を分析しています。
「訪問介護事業所のホームページ」は本当に必要なのか
介護業界でもIT化、デジタル化の波は急速に大きくなっています。
しかし、実際のところ、事業所の看板とも言えるホームページを持たない訪問介護事業所も少なくありません。ホームページを持っていない事業所があったとしても、それは裏返せばこれまでホームページを持つ「必要がなかった」という事実の証明でもあります。
訪問介護事業所は、主にケアマネジャーからの紹介によって利用者を確保する「B to B型」の営業が主流となっています。また、訪問介護の提供エリアは基本的に地域密着型。
広域の不特定多数に対して情報を発信するためのホームページがなくても、訪問介護事業所の事業運営には大きな支障がないのです。
そのため、ホームページを持たない訪問介護事業所があっても、それは十分に理解できる状況でした。
しかし、近年では状況が大きく変わっています。とくに採用面においては、「ホームページがなければ人が集まらない」時代に突入しています。
厚生労働省の調査によると、訪問介護員の有効求人倍率は2024年時点で14.14倍。人材確保が困難な職種の代表格となっており、「求人を出しても応募がゼロ」という事業所も珍しくありません。

そうした中、ホームページによる採用の効果が注目されています。
特に若年層に関しては、求職者の9割以上が「応募前に必ずホームページを見る」というデータも発表されています。

つまり、ホームページに採用情報がなかったり、古い情報のまま放置されていたりすれば、それだけで応募をためらわれてしまうのです。
また、国としても「デジタルファースト」の方針を打ち出しており、訪問介護事業所を対象にした新設の補助金に関してもホームページ制作が補助金対象とされるなど、ホームページを通した採用面での効果が注目されています。
※参考:厚生労働省「訪問介護等サービス提供体制確保支援事業 実施内容(2)エ」
これから、訪問介護事業所が人材を確保していくためには、ホームページは欠かせない採用基盤でもあるのです。
ホームページから採用応募が来ない3つの理由
ホームページを持たない訪問介護事業所が採用に苦しむ一方で、既にホームページを運用している事業所でもこのような悩みが聞かれます。
「ホームページはあるのに、応募がまったく来ない――」
ですが、実際にそのホームページを見てみると、「応募が来ないのは当然」と思わざるを得ないことがあります。
訪問介護の採用でホームページから応募が来ない根本的な理由は、大きく次の3つです。
- 理由①|そもそも採用情報が載っていない
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致命的なのは、採用情報がホームページに掲載されていないケースです。
「現在募集している職種」や「応募方法」が一切書かれておらず、訪問介護サービスの紹介や利用料金、会社概要だけが掲載されているパターンです。「職員募集」と書いてあっても、具体的な職種や条件なども書いていなければ応募することを躊躇う原因になります。問い合わせフォームなどがあっても、採用に関する項目がなければ、ここでいいのかなと、求職者がホームページから離脱してしまうきっかけを作ってしまいます。
これでは、いくらホームページにアクセスがあっても、応募どころか問い合わせすら起きません。
- 理由②|求職者が求める情報が不足している
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採用ページがあっても、求人票に書かれているような最低限の情報しかない場合も多く見られます。
しかし実際には、求職者はそれだけで応募を決めているわけではありません。介護労働実態調査のデータによると、訪問介護員が職場を選ぶ際に重視しているのは、
- 職場の人間関係(40.1%)
- 仕事のやりがい(34.5%)
- 残業やシフトの柔軟さ(29.6%)
などです。
※参考:公益財団法人介護労働安定センター「令和5年度介護労働実態調査」
このデータから、求職者が重視しているのは賃金や設備ではないことがわかります。
こうした要素は、単なる条件欄では伝わらず、実際に働いている人の声や、職場の雰囲気が見えるコンテンツがなければ、求職者は魅力を感じられません。つまり、多くのホームぺージは、求職者が求めている疑問に答えていないということなのです。
- 理由③|情報が古く、更新されていない
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「3年前の求人がそのまま載っている」
「お知らせ欄には休業のお知らせしか載っていない」
このようなサイトも多く存在します。情報が更新されていないと、事業所の活気や信頼感に疑問を持たれやすく、応募意欲は大きく下がってしまいます。
また、求人情報を掲載していても、他の求人媒体に掲載している内容と整合性が取れない内容だと、求職者は大いに不信感を抱きます。
求職者は、自分の将来を預けるかもしれない場所としてホームページを見ているということを忘れてはいけません。
これらの課題を放置したままでは、「応募が来ない」のは当然です。
次の章では、どんなコンテンツを載せれば、訪問介護の採用に効果的なホームページになるのかを詳しく解説します。
ホームページで採用を成功するためのコンテンツ6選
ホームページを持たない訪問介護事業所が採用に苦しむ一方で、既にホームページを運用している事業所でもこのような悩みが聞かれます。
では、訪問介護の採用において、どのような情報をホームページに掲載すれば応募につながるのでしょうか?
ポイントは、求職者が「ここで働く自分をイメージできるか」です。
「この職場ならやっていけそう」「ここでなら成長できる」と思ってもらえる情報こそが応募の決め手になります。
ここでは、特に掲載しておきたい6つのコンテンツをご紹介します。
- ① 募集要項(職種・勤務条件)
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- 職種、仕事内容、勤務時間、勤務地、給与、休日などの基本情報は丁寧に明記
- 求人媒体に出している内容と矛盾がないように注意
- 雇用形態ごとに分かりやすく(例:サービス提供責任者・常勤・非常勤など)
- ② 先輩スタッフの声・インタビュー
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- 「なぜこの職場を選んだのか」「どんなときにやりがいを感じるか」
- 子育て中の方や未経験から始めた方など、採用ターゲットに近い人物の声を掲載すると効果的
- 対象者の写真があれば望ましいが、難しい場合はAIを使った似顔絵イラストなどで代用
- ③ 1日のスケジュール・働き方の例
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- 「午前のみ」「週1日からOK」「Wワーク可」など柔軟な働き方の実例を紹介
- 一人で訪問に行く不安に対して、「最初は先輩スタッフが同行します」といった情報も安心材料になる
- ④ 研修・フォロー体制
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- OJT(同行訪問)、マニュアル、勉強会などのサポート内容
- 初心者でも安心して働ける環境があることを伝える
- テレワークやICTの活用状況も明示すると特に若年層に響く
- ⑤ キャリアパス・資格取得支援
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- 初任者→実務者→介護福祉士の流れ、受験費用の補助や、資格手当などの情報があるとモチベーションにつながる
- 「将来はサービス提供責任者へ」「居宅介護支援へステップアップ可能」といった成長の道筋を示すことで、中長期的に働くイメージを持ってもらえる
- 実際のモデルケースを示すことも効果的
- ⑥ 写真・動画で“職場の雰囲気”を伝える
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- スタッフの集合写真、ミーティングや研修風景、事務所の様子など文章だけでは伝わらない人間関係の良さや空気感をビジュアルで補完
これらの情報は、求職者にとって「この職場で働く自分」を想像するための材料です。
“働き方のリアル”をきちんと見せることが、ミスマッチのない応募につながる第一歩です。
このように採用を意識したコンテンツを作ることで、求職者の心をつかんでいくことができます。
ホームページでの採用は長期的視点で
今回の記事では、介護事業所がホームページでの採用を獲得するためのポイントを解説しました。
ホームページは育てるほどアクセスを増やし、効果が積み上がる資産型・ストック型のチャネルですが、検索評価や認知が高まるまでには時間がかかります。欠員補充や新規事業所立ち上げなど、すぐに結果が必要な場面には適していない面があります。
ホームページだけではなく、求人広告や採用代行サービスも併用し、関心を持った方をホームページへ誘導してファン化する。複数の施策を組み合わせ、その弱点を補完することが、採用の課題を解決する最善策です。
カイビズでは採用代行サービスを提供しており、事業所側の負担を軽減しながら、効果的な採用活動が可能です。
採用ホームページと採用代行、それぞれの特性を活かすことで、訪問介護の採用課題を突破することができるでしょう。

