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介護業界の離職率が高い理由と定着のポイントを徹底解説!

介護業界は慢性的な人手不足に悩んでおり、日本全体の社会問題となっており、厚生労働省をはじめ関係各所が改善に取り組んでいます。

実態を見ると、令和2年度「介護労働実態調査」では介護業界の離職率が高い理由を調査し、結論は以下のとおりした。

  • 他の産業に比べて労働条件が悪い
  • 同業他社との人材獲得競争が厳しい
  • 景気が良いため、介護業界に人材が集まらない

▼採用が困難である原因(複数回答可) 令和2年度介護労働実態調査より

令和2年度「介護労働実態調査」結果の概要より

しかし一方で、採用や定着に成功している事業所もあり、介護事業所の間で「人材の充足状況に格差」が出始めています。

なぜ、人材採用から定着に格差は生まれるのか?採用や定着に成功している事業のコツは何か。

前段では介護業界の離職率が高い理由や離職率が高い職場の特徴を深堀して「採用に関する課題」を整理し、明確にします。後段では、介護業界で人材が定着するポイントである「心理的安全性を意識した職場作り」を解説し「採用から定着の具体的な解決策」を検討してみます。

本記事が「介護の人材採用に関する課題」を解決するヒントになれば幸いです。


一言で表すなら「精神的な負担が大きく、賃金格差もあることで、同業間や他産業との獲得競争が起きている」が理由です。改めて、令和2年度「介護労働実態調査」と令和5年度「介護労働実態調査」の調査結果を踏まえ、介護業界や職場で離職率が高い理由をまとめてみます。

  • 介護業界の労働条件が悪い
  • 同業他社や他産業との人材獲得競争が激化している
  • 上司や職場の人間関係で精神的な負担が大きい

それぞれ、詳しく解説します。

介護業界の労働条件が悪い

介護業界の労働環境では、「賃金格差」と「身体的な負荷」が問題視されています。「賃金格差」について解説すると、厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」によれば、介護職の平均年収は約350万円~400万円と改善傾向にあります。

しかしそれでも、令和4年度「民間給与実態統計調査」によると日本の平均給与は「約450万円」と以前として、全業界と比較するとまだその差は存在しているのが現状です。「身体的な負荷」が高いにもかかわらず、賃金に差があると、その業界から離れようとする人は多くなってしまいます。

同業他社や他産業との人材獲得競争が激化している

同業他社や他産業との人材獲得競争が激化しているのは、統計データやマスコミ報道からでも示されています。

  • 有効求人倍率は訪問介護系で約15倍、施設系で約4倍(第220回社会保障審議会介護給付費分科会より)

記事全文はこちらから

  • 朝日新聞デジタル記事より
  • 他産業との競争激化「ニセコの賃金高騰で介護事業所の倒産」

背景には、先ほど書いた「賃金格差」を含めた介護業界の労働条件や「魅力が伝わっていない」ことが理由と考えられます。

上司や職場の人間関係で精神的な負担が大きい

令和5年介護労働実態調査によれば「職場の人間関係に問題があったため」 が離職理由の上位にあがります。その中でも問題視されているがが「パワハラ」です。

厚生労働省|令和2年度職場のパワーハラスメントの調査によれば、パワハラは「コミュニケーション」の問題とされています。

同省の調査で、職員の定着化のために職場で実施したほうが良い取組として、「コミュニケーションの活性化や円滑化のための取組が最上位を占めています。

問題点の本質を知るため、パワハラや嫌がらせが起きる原因を「心理学」の観点から学びます。

それは「介護業界のアンコンシャス・バイアス」です。簡単にいえば決めつけです。

例えば、以下のような言動です。

  • 部下は上司より早く出社すべきだ!
  • 出世をしたいなら、多く残業するほうが優秀だ!
  • 時短勤務は「家庭優先」で仕事を大切にしない。
  • 雑用や飲み会は「若手の仕事」と決めつける。
  • 子どもを持つ従業員は仕事をセーブし、若手に仕事を任せるべきだ。

上記の考え方を、正しいと思う方もいます。しかし、部下や同僚との「考え方の違い」があると、受け手は言動に威圧感を感じてしまいます。

実際、厚生労働省愛媛労働局はワークライフバランスを実現するため、アンコンシャスバイアスのセミナーを開催し、話題になりました。

次項では、定着に向けた対策についてみてみましょう。

近年では、「離職防止」に役立つ考え方として「心理的安全性」が注目されています。

保育事業を運営する株式会社ハイフライヤーズでは「心理的安全性を体現するビジネスツール」を組織として取り入れ、離職率が34.7%から7%まで激減し、定着率が大幅に改善しました。

心理的安全性について、詳細をみてみましょう。

心理的安全性とは

心理的安全性はエイミー・C・エドモンドソン氏が1999年に提唱した考え方で、会社や職場の中で「関連ある考えや感情について人々が気兼ねなく発言できる雰囲気」とされています。

具体的には、分からないことが聞きやすい、否定的な意見も言いやすいなど「当たり前のこと聞いても怒られず、建設的な批判なら意見を言いやすい」職場の雰囲気です。

リクルートワークス研究所の検討報告によれば、心理的安全性を高めることで「心理的安全性は個人の成果や組織成果を高める重要な要因」と報告されています。

以下が本記事が推奨する「心理的安全性」の3つのポイントです。

  • 心理的安全性を高め、離職防止に繋がった具体的な事例を知る。
  • 心理的安全性が高いと「意見交換が促進され」で業務改善に繋がる。
  • 心的安全性の考え方を取り入れる上で「意見を言う不安」に注意する。

心理的安全性を高め、離職防止に繋がった具体的な事例

先に書いた「株式会社ハイフライヤーズ」で離職率が軽減した具体的な施策をご紹介します。
以下、Unipos株式会社の記事「離職防止に心理的安全性が効く3つの理由を事例と共に解説!」より一部引用です。

社員同士が感謝の気持ちを伝え合えるピアボーナスツール「Unipos」を導入し、心理的安全性の育成を目指します。~中略~その結果、離職率を当初の34.7%から7%にまで改善させることができ、社員の仕事への意欲上昇、サービスの質の向上、売上増などの好影響も表れました。

▼記事の全文はこちらから

介護業界にも通じる事例で、職員間の「感謝の気持ち」をお互いに伝え「何でも言い合える雰囲気」を重視した結果です。介護と保育の現場は「人」に対する福祉サービスである点は同じで、離職に関する悩みも共通するのは事実。

心理的な安全性が高い職場が「人材採用」に魅力的である証拠です。

次に、「心理的安全性」を高めることで得られる「業務改善効果」についてもみてみましょう。

心理的安全性が高いと「意見交換が促進され」で業務改善に繋がる。

心理的安全性が高いと「業務改善」に繋がりやすいです。

なぜなら、心理的安全性が高いと「自分の悩みや組織の課題」が言いやすく、「自分で考えて行動する組織」に繋がるからです。

介護の場面で考えてみましょう。例えば、介護の専門学校を卒業した新人が「介護方法が分からない」という場面を想定してみます。

  • 上司「この程度は介護の常識だよ!自分で調べてから聞くことが大切だよ」
  • 上司「現場では色々あるからね。先輩を教育担当にするから、何でも聞いていいよ」

後者のほうが「相談しやすい雰囲気」と感じる方も多いでしょう。

結果的に定着率改善や自分で考えて動くことに繋がり、業務改善が期待できます。

ただし、心理的安全性を取り入れるには「注意すべき点」もあるのも事実です。

心的安全性の考え方を取り入れる上で「意見を言う不安」に注意する。

心理的安全性を取り入れるためには「意見を言う不安」を取り除く必要があります。

その理由として「何でも聞きやすい雰囲気」は「知識が無い or 使えないと思われるないか、提案や意見を言うと嫌われるのでは」とのマイナスな感情も生まれるからです。

そのため、知識が乏しい新人や仕事が上手く出来ない人を責めるのではなく「分からないことや不安なことは、気兼ねなく相談することが大切だ」とする企業文化を育むことが重要です。

介護職の離職率が高い理由を「精神的な負担が大きく、賃金格差もある」、「同業間や他産業との獲得競争が起きている」と解説しました。

深堀りすると、「上司や同僚との人間関係によるストレスが大きい」、「賃金格差は他産業と比較し約50~100万円」でした。

介護業界で人材が定着するポイントである「心理的安全性を意識した職場作り」を解説し「関連ある考えや感情について人々が気兼ねなく発言できる雰囲気」が大切と伝えました。

小さな事柄かもしれませんが、明日からできる取り組みですのでぜひ職場に取り入れていただけると幸いです。

介護事業所の経営支援サービスを提供している【カイビズ】では、このような介護業界に役立つ情報を配信しております。また、介護業界で採用活動にお悩みの方にも採用支援サービスを提供しております。
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